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7 何だかんだ歌姫 ページ7





「歌姫、のろーい」

「ラーメン食べ終わる前のアンタはどこ行ったのよ…」

ラーメンを食べ終えた後、すぐさまショッピングモールに行った。
そしたら、知らぬ間に毎回、歌姫が遙か後ろにいる。

「早いわよ、落ち着きなさい」

「だってココはじめてきたんだもん」

にしても広いな、幼い頃はずっと着物や袴だったし。そういえば歌姫って…

「お洒落できたっけ」

「できるわよ、お洒落くらい!ずっとアレじゃないから!」

「ふーん」

歌姫の台詞を5割聞き流しながら、服を見る。やべぇ、私に似合う物がない。もしかして、似合わないから着物&袴だったの?

「歌姫どうしよう」

「アンタ、顔は可愛い系だけど性格だと…」

「じゃあ、ぶりっ子用のワンピースと私服用のパーカーでいいか」

腹が立つような視線が歌姫からするけれど無視して購入。もちろん種類とか柄は歌姫センス。

「A。カフェ寄りましょう」

「おっ、珍しいね歌姫からって」

仕返しなのか無視されたけれど。席は綺麗な空が見える端っこ。

「ミルクティー1つとカフェ1つ」

少し静かになり、歌姫の真面目な顔に緊張する。

「う、歌姫先輩?」

ごくっと喉を鳴らす。歌姫からも聞こえた気がする。

「前の話の続きよ。アンタがあの馬鹿と美優を付き合わせたい理由を聞いた時の」

その会話をしてからまだ一週間もたってないのに話すということは…まさか…

「アンタが五条と付き合う選択肢は?」

「いや、ないわ」

ため息をつき、足を組んで、静かに置かれたミルクティーを飲む。
店員さん、うちの歌姫がすみません。無駄に緊張させて。

「雑魚の私が、馬鹿と付き合おうが向こうは『ま、いっか☆』で終わるだろ」

「そういう事…確かにね。でもAは腐っても禪院でしょ」

「いや無い。パンが宇宙行って破裂しても無い」

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作者名:ゆーら | 作成日時:2021年8月10日 11時

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