体育評定3をなめんな【呪術廻戦】

月とツキ ページ1

やっべ、







教室にジャンプ置きっぱじゃん。






気づいたのは塾が終わり、遅めの夕食を食べたあと、 ソファで寝ながらトゥゲッターを見ていた時だった。



もう10時すぎてるし明日どうせ学校行くから別に良、、


「くねぇ！！！」

「うるさいわよA！今何時だと思ってんの！」

「ッッだ！！ぶったね、僕を打ったね！！親父にもぶたれたことないのにぃ！！」

何言ってんのお隣さんもう寝てるから静かにしなさい、と再び手にした婦人雑誌で俺の頭をスパンキングする怪力ババア、、もとい母ちゃん。


まずい、ジャンプは確か机の上に置きっぱなしだったはず。もし生徒指導の高木ゴリラに見つかったら…


こうしちゃいられん、とこっそりクロックスを玄関から持ち出し二階に上がる。母ちゃんにばれたらうるさいから黙って行こう。

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途中で立ち寄ったコンビニで好物のチョコミントアイスを買って歩きながら食べた。



まだ9月だというのに夜の風は肌寒く、口に頬張ったミントが3割り増しで爽快感がアップしていて、なんだかお得感があるなあ、なんて独り言を言う。


半分欠けた月が、足元に暗い影を落としていた。



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正門前の長い坂を登ってようやく学校に着いた。確認してみたが教師はおろか、警備員もいないみたいだ。


どうにかこうにか門を乗り越えてジャンプも回収済み。門に登った時に一回足滑らせて落ちそうになって死ぬかと思った。マジで。



なんか風邪ひきそうなときって分かるよね、寒気がする。やっぱシャツ一枚じゃ寒かったか。つか母ちゃんに家抜け出したのバレる前に帰ろ。


4階の教室、電気ついてね？


え、誰もいないよね、ま、まままさかオバ



バタンッ


「ひぇァ！？」


突然乱暴に開けられた扉に死ぬほど情けない声を出してへたり込んだ俺には目もくれず全力で走り去る制服姿の男女。



あれ、ドリーの先輩じゃね？


なんでこんなとこにいんだ、密会か？イチャイチャしやがって、密です攻撃したろか。


てか電気くらい消せよな。もったいないお化け出るぞ。


しぶしぶながらも、地球に優しくしようの会会長としては見過ごせないのでしっかり消しておいた。節電大事。



部屋を出ると同時に、窓ガラスの割れる鋭い音と壁の崩れる音がした。

え、強盗？今窓割れなかった？

状況は分かんないけど、巻き込まれるのはごめんだしさっさと逃げよ。

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