〜jaejoong〜約束　５３

一人娘、一人息子 ページ18

新神戸に着いてタクシーに乗った


この数日での移動距離・・・凄いな


やっぱり雨の降る街並みを見ながら
もう一度携帯を見た


何もない


ディスプレイは、モバイルから取ったジェジュン


電話もメールもない

別れたのいつだっけ

昨日だ


たった一日しか経ってないのに
もっと長く感じるのは、ジェジュンと連絡を取り合っていないから


韓国に行ってる間も帰ってからも
声を聞いたのは別れ話をしたの時だけ


この２年半で初めてだ


ジェジュンの声を聞かない毎日

いつか慣れてしまうんだろうか


一度しか一緒に見てない風景だけど

実家が近付くにつれて、やっぱり思い出す


新神戸駅に着いた時、ファンの子と待っていたお母さん
嫌な顔ひとつせず、笑って握手していたジェジュン

実家に着いて、ルルちゃんを見て驚いてたっけ


タクシーが実家の前に停まって、お金を払って降りると

雨のせいか、ルルちゃんの姿は見えなかった


インターホンを押す


「はぁい」


聞きなれた優しい声はお母さん
その後ろで、ルルちゃんが吠えた


A「私」

ひとこと言うと


母「・・・あら、どうしたの？」

相変わらずの調子で言って、玄関が開いた


母「お帰りなさい。・・・なんだひとりか〜」

隣にジェジュンがいないのを確認して、あからさまにガッカリした


A「一人娘が帰って来たんだから、もうちょっと歓迎してよ」

玄関に入って、ふてくされた私に


母「一人息子も一緒に帰ってきて欲しかったの」


何気なく言った言葉が

私の胸を痛めた

部屋→←感じる寂しさ

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