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コーヒー ページ16

A「もしもし?私・・・実家に帰る」


新幹線の中でよっしーに電話した


よ「・・・そうなんだ・・・おじさんとおばさんによろしく」

何の反応もなく、ただそう言った


A「それだけ?」

よ「他になにを言えって?」

A「逃げるのかって怒るかと思ったのに」

よ「逃げじゃないでしょ。考えるんでしょ、ジェジュン君のいない東京で」


さすがの親友は、やっぱり言わなくても分かってくれる


よ「ま、ホテルにいるよりいいかもね。うちに来るかもと思ったけど目の前に彼がいるんじゃ
冷静になれないだろうし、実家がいいか。現実から逃げないでちゃんと考えるように」

最後にこう言うと


「お土産よろしく〜」

いつものような調子で電話を切った


確かに。


よっしーの家に泊まりに行こうかとも考えたけど
向かいにはジェジュンもメンバーもいる
不意に外に出た時に顔を合わせるのはなんだか気まずい


ホテルの部屋でまたあんな夢を見るのは怖くて
選んだのは結局実家だった


いきなり帰って、お父さんもお母さんもびっくりするかな
しかもこんな大きなスーツケース持ってるし


ため息をついて深くシートに座りなおした時
車内販売のワゴンが前から近付いてきた


昨日からろくになにも食べていない

お腹は減ってないけど、なにか食べた方がいいかな


「すみません」と声を掛けて、自分の真横にワゴンが停まった時
目に入ったのは駅弁


幕の内とウニ弁当


あの日私がジェジュンと自分に買った2つ


一瞬であの日の記憶がフラッシュバックして
時間が止まった


「あの・・・」


固まって動かない私に、ワゴンを持つ販売員さんが声を掛けた


A「あ・・・すみません・・。コーヒー下さい」

結局食べ物は買わず、熱いコーヒーを買って
それをひとくち飲んだ


毎朝ジェジュンと一緒に飲んだコーヒーとは違う
安物のインスタントの味


『A〜コーヒー淹れて』


ジェジュンの甘えた声が聞こえた気がした

感じる寂しさ→←リアル


ラッキーアイテム

革ベルト


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はる(プロフ) - はじめまして!!はると申します。涙が止まりません!!こんな素敵な作品に出会えて良かったです( ☆∀☆) (2015年9月18日 10時) (レス) id: 4a5b98066f (このIDを非表示/違反報告)
のんゆちょ(プロフ) - 2回目読み直してるんですが、涙腺崩壊しました。゚(゚´Д`゚)゚。ユチョペンなのに、ジェジュンに溺れてます(笑) (2014年2月8日 3時) (レス) id: 370935d6a5 (このIDを非表示/違反報告)
naepon(プロフ) - どうも~。やばい!やばい!やばい!ジュエルさん、ほんとにすごいです!何度読んでも泣いちゃいます。 ジュエルさん、大好き。 (2014年1月25日 22時) (レス) id: 611870be34 (このIDを非表示/違反報告)
terupine(プロフ) - 娘の合格発表をみに行く途中なのに二人のことが気になって泣きながら読んでいる横で娘の冷たい視線…こんな母を許して〜でもジェジュンも娘もハッピーで何よりです (2013年3月11日 10時) (レス) id: b3c9e86178 (このIDを非表示/違反報告)
milk(プロフ) - またまた最初から読み返しててやっぱりこの回は号泣。本当に小説でほしいです!! (2012年8月29日 23時) (レス) id: 061fa96b47 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ジュエル

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