〜jaejoong〜約束　１０

広島 ページ26

ユチョンと広島へ行く日


前回の福岡よりは不安はなかった


その日は金曜日で
会社の帰りにコウちゃんと少し飲んで帰るともう日付が変わっていた


家に着いて、寝る用意をしてからジェジュンに電話すると
彼もまたすでにホテルで寝る前だった


「ユチョンと飲みに行ってると思った」

「ん〜、疲れて２人ともご飯食べたらすぐ部屋に帰ったよ」

「一緒の部屋じゃないの？」

「うん、ひとりずつ」


寝むそうな優しい声が耳に心地いいな、そう思ってる時だった


ピンポン♪


電話の向こうで彼の部屋のチャイムが鳴った


「ん？誰だろう。ちょっと待って」


そう言うと、携帯を手に持ったままドアまで行ったらしく
チャイムを鳴らした相手とのやり取りがはっきりと聞こえた


JJ「どうしたんですか？」


「すみません、こんな遅くに・・疲れてるのに」


！！！！！


その声は、紛れもなくユンさんだった


「何か、仕事のことですか？」

「いえ・・・あ、はい、そうですね。。」

「ちょっと待ってて下さい」


彼が電話口に出てきた


「A？ユンさんだったんだけど、何か話があるみたい」

「うん・・・聞こえてたよ」

「仕事の事みたいだから、ちょっと話してくるね。帰ったら電話するから」


・・・・行くんだ・・・


「もしもし？A？」

「うん」

「心配しないで。すぐ戻るから」

「どこに行くの？」

「え？」

「話しって、こんな時間にどこでするの？」

「ん〜・・・廊下でする」

「・・・・分かった」


そう言って電話を切った


時刻はもう深夜２時


こんな時間にいきなり仕事の話しって、なに？
本当に仕事の話しなの？ユンさん、なんか様子がおかしかったけど・・・


ここが東京なら飛んで行ってたかもしれない


胸がドキドキして、携帯を握りしめたまま悪いことばかり考えてしまう


まさか、ユンさんやっぱりジェジュンのこと


いや、違う、いや、そうかも・・・
例えそうであってもジェジュンは大丈夫。


そう言い聞かせる


１０分経ってもまだ電話は鳴らない

１分が１時間みたいに長い


ジェジュン、お願い、早く電話して！


不安で押しつぶされそうになりながら、そう祈るしか出来なかった

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