もう、忘れよう。

148歩目 ページ19

大きな水槽を見終わって、右奥に行くと、


貴「うわぁ…。トンネルみたい…。」


トンネルみたいに左右や上、下などが水槽になっていた。


まるで自分が人魚姫になったみたいな錯覚に陥る。


七「……あの、魚……Aさんに似てますね。」


え？私に似てる魚……。


七海さんが指をさしている方を見るとそこにいた魚は


貴「クリオネっ？」


端っこでゆっくりふわふわとただようクリオネがいた。


七「はい、クリオネ……ですよね？私的には似てると思うのですが。ふわふわしているところとか。」


ふ、ふわふわ……？


貴「……ふ、ふわふわしてますかね？」



ふわふわって何？


ボーッとしてるってこと？


七「安心してください、良い意味なので。」


真顔で腕を組む七海さん。


そ、そうなんだ……。


その後、イルカショーを見て、


沢山写真もとって、


イソギンチャクがやけにピンク色が多くて可愛いかった。


お昼ご飯の時間になって七海さんに「そろそろお昼食べませんか」と言ったら「そうですね。」と手を握ってきた。


彼の表情を見るに無意識だと言うことが分かる。


……本当に心臓に悪い人だな。


下のフードコートに行って好きな物をお互いに食べようという事になり、辺りを見渡す。


……ハンバーガ屋にラーメン屋、パン屋にお寿司のデリバリーなど、本当に色々ある。


何にしよう……？


そう思って、辺りを見渡すとーーーーー


有「おい！お願いしますー！お金貸して下さーい！」


乱「えっー！どうしよったかなぁー。」


愛「今月でもう3回目だよ？私からお金借りるの！」


幻「そうですね、それより小生は貴方が先程言っていたことの方がとても気になりますが。」


有「んだよ、自分の気持ちを言っただけだろ!」



神様はなんて意地悪なのー。

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