別れちゃったけど……【三ツ谷隆】

あおちゃん ページ41

貴「ふぅ………、確か5時間目は…………。」










机に向かっていると誰かが私の机に腰かけてる。あの後ろ姿は…………。









貴「あおちゃん？どうしたの？」









幼なじみで兄のような存在の葵………通称あおちゃん。










あおちゃんは私と目が合うとすぐにぱあっと明るい笑みを見せてくれた。










葵「いや、掃除が終わったしAと話したくて……」









彼はとても素直だ。小さい頃から変わらない。素直で優しい、男の子。











葵「っていうのは半分本当で半分嘘。」










え、………？どういうこと？









半分本当で半分嘘？











さっきと変わらない笑顔で私に笑いかけてくるあおちゃん。










葵「ほら……返事。臨海学校の。……忘れちゃった？」










臨海学校のーー。









返事ーー。











その単語が私の記憶をフラッシュバックさせる。











『俺………Aのこと…………』










ッあぁぁぁぁぁぁ！









貴「ち、違うのッ……！忘れてた訳じゃないっ……！色々あって……すっぽ抜けてただけっ！」








葵「同じだと思うけどなぁ。」











クスクス笑うあおちゃん。










葵「………そろそろ返事、くれてもいいんじゃないかなぁって。





ーーーーーー今日の放課後、2階の人が来ない空き教室で待ってるよ。」














そう言ってあおちゃんは自分の席に戻って行ってしまった。















ど、どうしよう…………………………………。

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