別れちゃったけど……【三ツ谷隆】

覚めた美しい夢〜美夢side〜 ページ29

『私っ……隆のことだいすきっ……！だから大きくなったらお嫁さんにしてっ？』



『おう、いいぜ！』






瞳を閉じると思い出す隆との約束。私にとっては大切な約束だった。









小さい頃から大好きだったのに小学校が別、って知って絶望して






中学は『絶対おなじ学校に通うんだ。』って張り切ってやっと会えた……、と思ったら隆の横には彼女がいた。








隆は私とした約束を覚えてなかった、これっぽちも。









全部全部隆に尽くしてきたのに








ドウシテアノコナノ？








私には隆さえいれば良かった。







他にはなんにも望まない。







だから色々策を捏ねて、はめたりした。










最低なことに悪口も沢山言ったし殴ったし蹴った。どうしても……どうしても隆のココロが欲しかった。









でも手に入らなかった、どんなことをしても。











Aは周りには沢山の友達がいて、慕ってる後輩がいて、彼氏もいて










その彼氏も私の愛してたまらない人。











だから隆をちょうだいっ？って思った。










大嫌いだった。当たり前の顔して私のほしいものを全部持ってる。













苦しい、なんで、なんで、










『もっとすがらなきゃ、もっと気を引かなきゃ、もっともっともっと………！』










必死だった。









隆が私から離れていかないように







必死で惨め。










私はただ









私はただただ、好きな人に








振り向いて欲しかっただけ。











でもこの気持ちも今日で終わり。









隆、私隆から卒業するね。











私は今日初めて








2人の幸せをーーー










心の底から願った。

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