別れちゃったけど……【三ツ谷隆】

お誘い ページ2

貴「えっ？お祭り？」








携帯電話口にエマの「そうそう！会えてなかったしお話するにはいいかなって。」とはしゃいだ声が聞こえる。







貴「お祭りって……夏休みに入ってからあるやつだよね？」










エマが言ってるお祭りは私も行きたいと前々から思ってたお祭りだった。









あとは誘える人に悩んでいたから誘ってくれのはありがたい。







エ「ヒナちゃんも行くってーー。でね、武道も一緒に行くんだって……。いいなぁ、私もドラケンと行きたいよ………。」




貴「武道君ってヒナの彼氏だっけ？」








そうそう、とエマが相槌を打つ。ヒナの彼氏……何回かあったことかある。気弱そうだけど金髪で芯が強うそうな男の子だった。










貴「エマも誘ってみたら？ドラケンもエマから誘われば断れないと思うけど………。」









ドラケン君とも交流のある私はドラケン君がどんな目でエマを見てるかわかってるつもり。









……早くふたりが付き合う日が来れるといいな。









エ「な、何言ってんの……！そ、それにねドラケンは来ないよ。なんかねその日



喧嘩がまたあるらしいよ。」









よくやるよね〜、とエマの呆れ声。そうだね、と言いかけて私は口をつぐんだ。










喧嘩…………。










エ「なんかね、この前ドラケンとマイキーが喧嘩してて今はもう仲直りしたんだけど。」










あの二人が喧嘩？いつも一緒にいるあのふたりが？









エ「なんか敵チームのリーダーを……パーちんが刺しちゃったみたいで……。それでその事で喧嘩になってたんだけど………。」









私がいなかった間にそんなことが………。










タカちゃんも東卍の同じ創立メンバーのペーやんが自分のいなかったところでそんなことが起こってたなんて……悔やんでも悔やみきれないだろう。










エ「特にペーやんが落ち込んでたなぁ。上手いふうにおさまるのが1番だね。」










ペーやんが？









落ち込んでた？








そういえばペーやんから何回かパーちんのことを聞いたことがある。「仲良しだなぁ」って思ってたけど。












もしかして………。









エ「A？どうしたの？」







エマの一言で我に返った私は「何でもない」と慌てて誤魔化した。











………さすがに考えすぎ……かな。

夏休みって案外暇→←あれから………

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す