記憶が消えて〜桃音side〜 ページ25
『はじめまして、よろしくお願いします！鳴宮Aです。』
初めて会った時の印象はとても可愛らしい子だった。……女の子の後輩が出来た、ととても嬉しかったのを覚えている。
そして、彼女も呪術師家の出じゃなくて一般家庭の出身。
それを聞いてさらに親近感が湧いた。
私の術式は『なんでも術式をコピーできる』こと。……皆チートって言うけど要は皆の劣化版。
オリジナルやそれ以上のことをされたら勝つのは難しい。
だけど、この術式はとても珍しいらしい。……まだ珍しがってるうちはいいけど中には文句を言う人も出てくる。
１回彼女と合同任務の時、目の前で補助監督さんに貶された事がある。
『その中途半端な術式な癖に五条さん達と仲良しなのが気に食わない。』
『黄金の世代と言われてるのにアンタのせいで台無し。』
車で送って貰っていってるから滅多なことは言えないけど、一刻も早く車を降りたかった。
初めての彼女との合同任務………。カッコイイところを見せたかったのに、こんなんじゃダメダメじゃない。
彼女はそんな私の顔を見てゆっくりと口を開いた。
貴『そうでしょうか、…………私はそうは思いませんけど。
…………桃音先輩はよく私の体術の組手の相手をしてくださいます。その桃音先輩の術式だって、制御の方法が難しいはずです。
それに底抜けに、努力家な人です。
ろくに努力もしないくせにそのことを棚に上げて人に難癖つける人よりかは好ましいです。』
…………何かが溢れてきそうだった。
あんなこと言われるのは慣れっこで、私だけ我慢してればいいと思った。
言われるのは初めてじゃなかったから。
五条は呪術界で最強の術式を持ってるし、
夏油も私なんかとは違う強い術式を持ってるし、
硝子ちゃんは珍しい反転術式を持ってる。
私は、私はただコピー出来るだけ。
少し珍しい術式を生まれ持っただけなの。
でも、堂々と言い切ってくれたAちゃんのことが眩しくて、
『私の事、見ててくれてありがとう』って言いたくて、
大好きになった。
大切になった。
だから、記憶がなくなっても
貴女を大切にさせてね。
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くらげ(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました🥲思わず主人公とキャラとの関係が程よくて好きでした……(><)読みやすくて良かったです。 (7月27日 22時) (
レス) @page49 id: a9ba311e8f (このIDを非表示/違反報告)
jyudo0517(プロフ) - しろりんさん» 間違っていました、訂正しました。ありがとうございます。 (7月24日 20時) (レス) id: 965d102c72 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - すみません…間違えました…ページ４７でした…。😖🙏🏻 (7月24日 20時) (レス) @page47 id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
jyudo0517(プロフ) - しろりんさん» 訂正しました、ご指摘ありがとうございます。 (7月24日 20時) (レス) id: 965d102c72 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - ページ４６で『家入先輩』が２つあります…。『歌姫先輩』ですよね…？😳 (7月24日 20時) (レス) id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
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