恋愛ゲーム。【高尾和成】 (ページ2)

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〝将来、俺のおよめさんにしてやんよ！！〟

〝ほんと！？和くん大好き！！〟

黒髪をなびかせながら、可愛らしい顔で笑う和くん。

こんな可愛らしい会話をしたのはきっともう10数年前のこと。私と、和成………幼なじみが交わした約束だ。
でも、口約束と呼べるほどの細い糸で繋がれたような約束。

高尾和成、略して和くん。
今はもう高校生だからお互い目を気にしてそんなふうにはとても呼べないけど。

小さい頃お花を目の前に突き出されて言われた冒頭の言葉。言われた私はいつも私と遊んでくれる和くんのことが大好きで。

嫌だ、なんて選択肢なかったから。

昔から彼は私と一緒にいて。……………正確に、もっと言えば私が、無理やりに後ろをついてまわってたんだけど。

『今も昔もよく覚えるな』と思いながら朝学校に行くために制服を着ているとピンポーン、とインターホンがなった。

この時間帯で来る輩は1人しか居ない。
案の定、私より玄関に近い場所にいる母がガラガラ、と扉を開けるのがここからでもわかる。

「あらまぁ、和くん。おはよう。」
「おばちゃん、おはよう。Aまだ部屋っすか？」

「Aの部屋にでもあがっていきなさい」という声。
え、この部屋に入ってくるの。

いつもリビングにいるじゃない。どうしてどうして、なんで？