蔵馬のお嫁さん(仮)になりまして

お嫁さん(仮)です1 ページ2

子閻「ということでだ、A。お前の結婚相手が決まったぞ！」




貴「何で？」











この餓鬼……、いやそんなこと言ったら失敬にあたる……。いかんいかん。










急に呼び出されたと思ったら子閻魔様から朗報があるとの事。











『なんかいいことでもあったのかな。』ぐらいのノリで来てみれば何それ。










妖狐と雪女と人間のハーフでの婚約が興味本位で決められたぁ??










この餓鬼閻魔が言うには閻魔様が直々に決めたらしい。











いや、詳しく言うと閻魔様の近くで働いてる重鎮達が……らしい。












理由？そんなの長くて聞いてられるか。



















あ、閻魔様っていうのは子閻魔様のお父さんね。すっごく怖いんだって。













貴「え、いやまず何で？何で私？雪女なら他にもいっぱい居るじゃないすか。」












数は少なくなりつつあるものの私1人じゃないはず。しかも人間のハーフなんて自分で言うのもなんだけど半端モンだし。











子閻「それがなぁ……、お前の年頃の雪女はそうそう居ないんだよ。というか雪女自体が少ないからな……。」





貴「でも私雪女と人間のハーフなんですけど。」











横のお付きの鬼から「相手はそんなこと気にする人じゃありませんよ！」という言葉が飛んできた。














違ぇよ、そんなこと言ってんじゃないんだよ。私はこの婚約まだ上手く頭が処理できてないの。















子閻「しかしなぁ……今更変更、ともいかんのだ。ま、蔵馬だしお前も幸せになれるんじゃないか？」












蔵馬？どっかで聞いた名前………。










私が首を捻ったのが意外だったのか、子閻魔様が「知らないのか！？」と確認してくる。ついでにその横の鬼も。














貴「どこかで聞いたことある名前だな……、とは思ったんですけど。」













如何せん興味が無い話だ。………何度かここで後ろ姿をチラ、と見た事しか……。












あ、もしかして………。











貴「あの黒髪の人ですか？ほら、あの額に眼が出てくるって言う怖いって噂の……。」





子閻「馬鹿が。それは飛影だ。」












どうやら違ったらしい。初めて聞いたもん飛影なんて。










子閻「後ろ姿だけでも見たことないか？結構出入りしているんだが………。」




貴「あぁ………もしかしてあの赤毛の人？」












重症だな、とため息をつかれてしまった。

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