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「お前みたいな奴を高専で匿ってやってるんだぞ。感謝のひとつでもしたらどうなんだ！！」
「はぁ………………そうですね。」
空は真っ青な7月。白い雲がふわふわと舞っている。所謂入道雲。
…………どうして私がこんな野郎に絡まれているのか。目の前で顔を真っ赤にして喚くオジサンを見ながら考えに耽ける。
私は真っ青の空を見ながらため息を着きそうになるのをグッとこらえた。嗚呼、さっきまで酒を片手に煙草も買ってルンルンだったのに。
こんなところで絡まれるとはなぁ、と遠い目をする。
確かに私は高専には通っているけど別に目の前のオジサンが特別私にしてくれる訳でもない。
なんなら今日が初対面なのに。肩がぶつかっただけでこんなに睨みつけてくるなんて、お前の心の狭さはペットボトルのキャップか？？？
別にこの野郎は学園長でも高専の関係者ですらないだろう。
それでもないのに、何をそんな偉そうに。
さしずめ今日は高専のどこかの部屋で大体的な会議があるって言ってたし見た感じ服装とか態度とか、どっかのお偉いさんだろうな。
……………私は関係ないけど。
「おいなんだその顔は！！馬鹿にしてるのか！？」
「そんなバカになんて…………、」
ーーー馬鹿にする価値もある訳ねぇだろ。
そう言いたくなる言葉をグッと堪える。担任や周りにはまだ私の本性はバレていないのだから。
そう、私はこの本性が周りにバレるのが面倒くさくて言ってないのだ。いや、言ってないっていうかバレてないから出していないだけ。
私がしおらしく下を向く。そう、まだ私は猫をかぶる。だって問題事は避けるに限るのだから。
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