【逆.ハ.ー】純.欲サディスティックナイト (ページ46)

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23:意図せぬ遭逢ページ46

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夕食の時間になっても帰って来ない加賀美さんのことを気にかけてしまって、首を横に振って考えないようにする、が、それでも考えてしまう。

そうやって頭を抱えている私を見た黛さんが不思議そうな顔をして「どうしたの？」なんて聞いてきたけどこんな感情を誰かに晒すなんて恥ずかしくて「何でもないです。」と素っ気ない返事をした。

不「Aちゃん朝から変なんよな～。寝不足っぽいし悩みでもあるん？」

「や、別に悩みってわけじゃ、」

剣「今朝も社長のことばかり見てたし、今は帰って来ないから心配してるように見えるし……社長に何かされたんですか？」

「……ッ、い、や、そんなのじゃないです。」

視線を逸らしながらたどたどしい返事をした私をその場にいた全員が見つめて、一瞬だけその場が静まった。

絶対に気付かれた。そう感じるのに時間はかからなくて。

これ以上何か聞かれないようにって、思って誰からも声を掛けられないように足早に食器を片付けて自分の部屋に逃げ帰った。

全員が全員、加賀美さんの能力を知ってるとは限らないし、能力使うのを躊躇っていたのを見ると私みたいに能力を使うのが嫌なのかもしれない。そんな状況で他の人に「能力使われて～」なんて話せない。

好意を抱いている私が能力で自分以外の男を好きになったなんて知ったら加賀美さんに批判が集まりかねないし。

黙っておこう、なんて考えながら目を瞑ると、昨日の寝不足のせいか制服のままだし、お風呂にも入ってないのに眠りについてしまった。

次に目が覚めたのは外が真っ暗になった頃、時計を見ると2時過ぎを指していた。

全員寝てるだろうしお風呂の栓も抜かれてるだろうから、すぐにシャワーを浴びてまた寝よう。なんて思いながら洋服を持って部屋を出る。

部屋を出たら誰かがいるって状況は結構あったけど深夜すぎてさすがに誰もいない。でも三枝さんに言われた通り警戒しながらお風呂場まで脚を進め、勢いよくドアを開けた、瞬間だった。

加「……え？」

「え、あ！？」

お風呂場から脱衣所に出てきた加賀美さんと目が合ったのは。