【逆.ハ.ー】純.欲サディスティックナイト (ページ30)

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リビングに行くともう誰もご飯を食べてなくて準備されてた朝ご飯を不破さんと2人で食べ始める。

さっきの"手強い"って言葉は私が不破さんに落ちないことを示唆していたのか、それとも……なんて想像するけど不破さんの気持ちが完璧に分かるはずがないし考えるのをやめる。

不「この前Aちゃんさ、俺に付き合ってって言ったけどあれ本気で言ってたやろ？」

「不破さんが女の子のとこばっか行ってるから最終手段で言っただけですよ。」

不「え～、俺のこと弄んでるやん。」

自分の方が女の子のこと弄んでたんじゃ、なんて思ったけど口には出さずに軽く笑う。

好きな子だけにアピールするって言ってたくせにこんな風に話されたら色々勘違いする子だって出る気がする。不破さんが本気じゃなくても自分のこと好きなんじゃないかって思っちゃうのも仕方ない。

不「本当に俺と付き合ってみる？」

「え、なんでそうなるんですか。」

不「Aちゃんと付き合ったら楽しそうやなて思って。」

「そういうのは好きな子に言ってください。」

そう言って溜息を零した私をじっと見つめた不破さんは「だから俺の好きな子は、」なんて口にした時、バタバタと騒がしい音と共に叶さんと三枝さんが階段を下りて私たちの下にやってきた。

嬉しそうに笑ってる2人を見て何かいいことでもあったのか、って思いながら食べ終えた食器を1つにまとめる。

叶「昨日の夜2人でいたって本当？」

不「あ～、それは本当やけど。」

明「じゃあ今日は俺のとこ来てよ～。独り占めはずるいよ。」

叶「僕らも上手いよ。1人と遊ぶよりみんなと仲良くした方が楽しいと思うんだけどなぁ。」

葛葉さんから話を聞いたであろう2人は盛大な勘違いをしてるみたいで意気揚々とそんなことを口走る。

そんな2人を無視して食器をキッチンまで運んでると不破さんが話してただけって説明し始めて、2人はつまらなそうな表情になった。そして叶さんが「じゃあ僕違う子のとこ行こ～、一緒に行かない？」なんて言う。が、不破さんは首を横に振った。

いつもはそんな誘いを了承してる不破さんが拒否したからびっくりしたのか叶さんの動きが止まる。

不「俺はいいや。本気で堕としたい子できたし。」

明「え、マジ？」

不「マジ。」

不破さんはそう言いながらチラッと私を見た微笑んだ。

本気で恋愛するって言ってたけど、そのために我慢できるの偉いな、なんて上から目線なことを考えながら微笑み返した。