【逆.ハ.ー】純.欲サディスティックナイト (ページ14)

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私の頬から手を離した黛さんは隣に座って「そう言えば、」と呟いた。

黛「みんなが遅れてる理由は分かんないけど俺は理事長からの頼み事してただけだよ。」

「理事長って私以外の学生にも何か言いつけてるんだ……。」

女子生徒を男子生徒数人の群れに突っ込んで"監視役"に任命する人だもんな。自分の用事のためなら学生が寮に帰るのが遅れても気にしないって感じする。

そんなことを考えてる内に少しだけ疑問が湧いてきて、こんなこと聞くの失礼かもしれないけどどうしても聞きたくなっちゃって口を開いた。

「ちょっと聞きたいことあるんですけどいいですか？」

黛「答えられる範囲ならね。」

「皆さんが何の問題起こしたかっていうのと、私が聞きたいだけなんですけど学年も種族も違うのに何でそんなに仲良いのかなって。」

黛「剣持さんと俺は言い寄ってきた子に冷たい態度取って何回も泣かせてるのが問題になっちゃって、他のみんなは女の子に手出しすぎたんじゃなかったっけ。彼氏持ちの子に手出して喧嘩寸前になったりね。」

「えぇ……」

黛「仲良くなった明確な理由はないけどまず同学年で仲良くなって、その後各々の紹介で3年生と知り合ったんだよね。」

意外と学生らしい友好関係の築き方なんだな、なんて思いながら「そうなんですか。」って相槌を打つ。女子生徒を堕とす賭けとかクソみたいなことしてると思ってたけどさすがに失礼な想像しすぎてたな。

それにしても剣持さんと黛さんの女子生徒泣かせすぎ事件は本人に非はなくて可哀想だけど、泣くくらいだから相当冷たい態度でも取ったんだろうか。

「皆さんって毎日女の子のとこ行ってるんですか？」

黛「毎日ってわけじゃないけど2日に1回とか？ここに連れ込む人もいるけど大体は相手の寮室に行ってるかな。」

「へぇ……」

じゃあ昨日の葛葉さんはレアなパターンだったのか。それなのに邪魔しちゃって悪かったかな、いや、でも学校の敷地内であんなことしてる方が悪いのか。

これから私1人で監視できるんだろうか、って考えれば考えるほど無理じゃないかって思っちゃって頭を抱える。そんな私に「ねぇ、」と声を掛けた黛さんの方を向いた瞬間、トンッと唇に黛さんの唇が当たった。

黛「俺、どうでもいい子には冷たいけど好きな子には積極的だよ。皆に取られるの嫌だし。」

「……ッ、え？」

戸惑ってる私を見て軽く笑った黛さんは「油断しすぎ。」なんて言って優しく頭を撫でてきた。