…3 ページ3
目と口がガン開きの壁に張り付いた猫の顔
目は優しい青さでとても綺麗だ
「なんか色々やって見るしかないんじゃないか?」
?「なんかって、どうするのよ…」
俺はとりあえず猫の口の中に指を置いてみた
触った感じ…本物の舌だな
ザラザラしていて、湿っていて暖かい
?「よ、よく触れるわねッ!怖くないの!?」
「まぁ顔がない猫がいた時点でここは変だからな。怖くはないな」
触り続けたが変化はなしか
ただ手が湿っただけで終わっちまったな
?「その猫ちょっと渡して」
「お?おう」
俺は女に顔のない猫を渡した
女は猫を両手で持ち上げ顔のない部分に、壁に張り付いてある顔を押し付けた
【ニャーーー】
顔が、付いた…それに声も成猫になっている
?「うわわッ!!暴れないでよ!!」
ドタッッ!
顔のついた白い猫は女の腕の中で暴れて黄色い椅子の上に飛び乗った
なるほど、お前はこの女が嫌いなのか?
?「ねぇ、ちょっとこれ電気のスイッチじゃないッ!?」
カチッ
壁に張り付いた顔の後ろには普通のスイッチ
女がスイッチをつけると人形が抱きついている電気に灯りが灯る
灯りが付いたことで余計に分かる女の顔
顔は小さく目はキレ長い
身長は俺の頭一個分は小さいこの女
なんだろう…知っている人に似ている気がする、
ただそんな人がいただろうか…ん〜思い出せない
?「あのさぁ?」
「…えっ?」
?「女の子の顔をそんなにジロジロ見ないで欲しいんだけど?」
「あ、あぁすまねぇ…知り合いに似てたから」
?「全く呑気ねぇ…てか次はここから出れる方法を探さないと」
「なんか斧とかねぇのかな」
?「どうして?」
「ドアを壊してとりあえずここから出れば何かわかるんじゃねえかと」
?「なるほどねぇ〜まぁ見た感じまじで無いけどね」
確かにと思いながら猫が座っている椅子の横に座り込む
【ヌァーン】
変な鳴き方だなあ…
早くここから出てメンバーに会わなきゃ行けねぇのに
ダンスして、歌を練習して、作って……あ、そうか
俺がいないことできっとあいつらが動いてくれるはずだよな
「お前、安心しろ」
?「何を安心しろって言うのよ〜」
「俺の仲間が夜明けには俺がいないことに気づいて動いてくれるはずだ」
?「ん?仲間?警察かなにかなの?」
「はッ,本当に俺の事知らないんだな。俺の名前はミンy........
チリンチリーン……チリンチリーン…
ガバッ!!
「はぁはぁ…な,!全部夢………?」
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蛇 | 作成日時:2022年5月15日 14時