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テンションだだ下がりの2人は
もう用がないとでも言うようにさっさと平らげた。
僕も早く寝たかったし早々に店を出た。
気温はマイナス。
疲れた身体にはある意味心地良く感じた。
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「ソ・ジンフン一等兵！」
「はい！」
僕の役名はソ・ジンフン。
海兵隊一等兵だ。
終わりの見えない走り込み、筋トレ、、諸々
訓練の撮影と言えど誤魔化しはナシだ。
兵役の中で一番過酷だと言われる海兵隊の訓練は本当に辛い…けど自分だけ辛いなんて言ってられない。
短編のわりに撮影数が多いこともあり、出演者やスタッフは合宿所のような宿舎に連日泊まり込んでいる。
男ばかりでむさ苦しいけど、
先輩の俳優陣と話す時間は本当に貴重だ。
「ジンフンはアイドルの活動しながら俳優もやってホント凄いよな」
「ありがとうございます。でもまだまだ勉強中の身です」
ここでは連帯感を持続させるため、
お互い役名で呼び合っている。
カン・ギドン中尉役のヨンジョン先輩には沢山のことを教わっている。
ヨンジョン先輩も歌手として活動していた経歴の持ち主。今はやめてしまったようだけど。
「僕は１つのことを取り組むのも必死で…
先輩を見ていると勉強になります！」
リュ・ユジン役ユワン君は最近芝居を始めたばかりの21歳。なぜか僕を慕ってくれていて人懐っこく、なんだかセフンみたいで愛らしい。
「そう言えば、スヒョンはどうした？」
ハン・スヒョン役のウジン君はユワン君と仲が良く
負けず嫌いの20歳のマンネ。
年配の俳優陣はこの頑張っている若手2人をとても可愛がっている。
僕も例に漏れず、だ。
「今朝から体調崩してたんすよ。明日に備えて早めに帰って休むって言ってました」
「え、全然そんなこと…」
知らなかった。
というか全然気が付かなかった。
さっきまで土嚢を背負って一緒に走ってたのに。
「頑張るのはいいが無理すんじゃねぇぞ」
「言っときます」
「こら、お前もだよ(笑)」
「…」
自分のことに必死だったとはいえ、
彼の不調に気付かなかったことは先輩失格だ。
確か明日僕と撮影が一緒だったはず。
体調大丈夫だと、いいんだけど。
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作者名：uecco | 作成日時：2018年11月18日 15時
