僕の中の奇跡。１ VIXX

047：お風呂の男同士の会話。 ページ48

　洗面所ー
　右手につけてた髪ゴムで、長く伸びた髪をくくった。
　トレーナーとシャツを脱いで、上半身裸でズボンを脱ごうとしてた。

　A「もう〜！ケンやっと掴まえた！」
　彼女の声と同時に、洗面所のドアが開いた。

　HONGBIN「あ、え？」
　脱いだトレーナーを慌てて取って胸を隠した。
　A「お風呂ってわかってるから、ケン逃げるの(笑)」
　彼女は恥ずかしがることなく僕の前を歩いた。
　A「ホンビンくんは長風呂タイプ？(笑)」
　HONGBIN「普通」
　A「先にケンを洗ってもらっていいのかな？」
　HONGBIN「うん」
　彼女は浴室のドアを開けて暴れるケンと一緒に入った。
　ケンを浴室に置いてくると、横目で僕の上半身を見るAちゃん。

　A「女子みたい」
　彼女は・・・その言葉を残して洗面所のドアを閉じた。
　HONGBIN「え？」

　洗面所の鏡に映る僕ー
　女子みたい・・・って、かなりショックなんだけど。
　ー今度、美容院行ったら、髪を切って男らしくしよう。

　トントン。ドアの向こうからAちゃんが話しかけてきた。
　A「ホンビンくん、忘れてた」
　HONGBIN「え？」
　キス？
　A「ケン、洗い終わったら、呼び出しボタンあるから押してね(笑)」
　HONGBIN「うん」
　期待して、期待が外れて。期待してたの僕じゃん、格好悪い。

　心が折れたまま、浴室に入って先にシャワーをあびた。
　足元のケンは、戦闘モードに入ってて、いまにもかかってきそう。
　無理やり掴まえても、まだ逃げるようにしてバタバタしている。
　
　♪pipipi…(ケンの抵抗による僕の背中の後ろの呼び出しボタンを押した音)
　
　HONGBIN「もう、あきらめろ(笑)」
　両脇を抱えてケンのシャンプーを手につけて体を洗った。
　
　HONGBIN「いいよな、お前は。いつもAちゃんと一緒に入ってるの？(苦笑)」
　ワンワンと、話がわかるようなタイミングで鳴くケン。
　泡だらけになったケンにシャワーをかけて泡を落とした。
　返事してるみたいでおもしろくてケンに話しかけてた。

　HONGBIN「Aちゃんの胸、見てるんだ(笑)ケンの特権だな(笑)」
　ケンは、ワンワンと鳴いて、自分でブルブルっと体を揺らして水を切っている。
　浴室の椅子に座ってる僕はタオルを持ってケンを拭こうとしてた。

　バタン、って浴室のドアが開いた。
　
　HONGBIN「あ、びっくりした！」
　A「ホンビンくん最低！」
　HONGBIN「な、なにが？(汗)」
　
　

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