僕の中の奇跡。１ VIXX

045：おだんごヘアと黒ぶちめがね。 ページ46

　僕の大きな声に抱っこしてるケンが全身を振って下ろせと言ってるみたい。
　
　床にゆっくり下ろすと、一目散に洗面所へ走るケン。
　すぐにケンを抱えたAちゃんがリビングに出てきて僕の顔を見た。
　
　A「いま、何か叫んだ？」
　HONGBIN「ううん(汗)」
　ケンは「ウゥ・・・」ってうなり声を出しながら僕を見ている。

　A「シャワーって思ったけど、いまお風呂入れてるから(笑)」
　HONGBIN「うん(汗)」
　A「え？部屋、暑い？汗出てる」
　HONGBIN「え？」
　Aちゃんの手が僕の頬をゆっくり触って心臓が破裂寸前の鼓動。
　HONGBIN「・・・」
　
　A「ご飯は、今日は鍋の材料を入れてくれてるみたいで(笑)」
　HONGBIN「そ、うなんだ」
　ケンを床に置いて、Aちゃんはキッチンに立っている。
　A「でも、ああやって６人揃うとすごいオーラがあるね」
　HONGBIN「あ、メンバーのこと？」
　A「うん。みんないい人だし」
　HONGBIN「うん」
　A「よし、出来た(笑)」
　HONGBIN「あ、カフェに勤めてるから手際いいんだ」
　A「どうかな？(笑)」
　電気鍋を食卓に置いているけど、もう温めるだけでいいぐらいの準備を
　話していても出来ている。
　
　pipipipi・・・
　A「あ、お湯張り終わったみたい」
　HONGBIN「うん」
　A「食事とお風呂、どっちでも大丈夫だよ(笑)」
　HONGBIN「じゃあ、食事を先に」
　A「わかった、すぐ温めるから」
　HONGBIN「うん」
　僕はドキドキしながら、食卓の椅子に腰かけた。
　
　A「そうだ、今日はおじさんのところでエサ切れでケンの食事もだね」
　そういうと、戸棚を開けて背伸びしているAちゃん。
　A「おかしいな・・・」
　見ていると背伸びして、手も伸ばしているけどエサに手が届かないみたい。
　僕は急いでAちゃんの所に行って戸棚に手を伸ばした。
　
　前にいるAちゃんは、今日のおだんごヘアでうなじが見えた。
　うなじに見とれていると急にAちゃんが振り返った。
　A「背が高いといいね」
　HONGBIN「うん」
　黒ぶちめがねをかけているAちゃんは、知的な感じがして見とれた。
　A「エサある？」
　HONGBIN「(ゴクリ)あ、うん」
　僕は棚からエサを２つ取ってAちゃんに渡した。
　A「ありがとう(笑)」

　僕の心臓、大丈夫かな？
　

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