僕の中の奇跡。１ VIXX

034：彼女の秘密。 ページ34

　２人に芸能事務所に入っててもうすぐデビューが決まってることを話した。
　
　はじめ、おじいちゃんは難しい顔つきになっていたけど一生懸命頑張ることを
　話していると応援してくれるって言ってくれた。
　おばあちゃん「華やかな世界に行ってAちゃん、泣かしたりしないで」
　HONGBIN「僕は僕なので、何も変わりません(笑)」
　おじいちゃん「男がこの女性って決めたら、絶対離したらダメだ」
　僕はそういうおじいちゃんの横で、嬉しそうに笑っているおばあちゃんの顔を見た。
　
　HONGBIN「恋愛結婚ですか？」
　おばあちゃん「えぇ。おじいさんからどうしてもって求婚されて」
　おじいちゃん「あれはおばあさんが先にどうしてもってだな・・・」
　なんか、僕とAちゃんの掛け合いみたいな会話におかしくて笑ってた。

　A「はぁ・・・疲れたぁ」
　ケンを両手で抱えて、僕たちの元へ帰ってきた彼女。
　A「何のお話？楽しそう(笑)」
　HONGBIN「なんだろ(笑)」
　A「え？何？」
　
　おじいちゃん「そういえば、Aちゃんも芸能事務所に入ってたけど、一緒の芸能
　事務所か？」
　HONGBIN「え？」
　
　おじいちゃんが何気なく話した言葉で、僕の顔から笑いは消えた。
　
　A「ホンビンくんはアイドルだから、全然違う会社だよ」
　
　HONGBIN「え、ちょ、ちょっと、芸能事務所って何？」
　
　A「ミュージックビデオ専門の女優の研修生」
　HONGBIN「え？！」
　まったく予想もしなかった言葉に、頭の中が真っ白になった。
　
　そういえば、出会ってから学生とか働いてるとかもそんな話していなくて・・・
　呆然としてそのまま地面に座った。

　A「ホンビンくん？」
　地面に座ってる僕の前に、彼女も同じように座った。
　ケンが時折り足にジャンプしてくるけど、無意識にヨシヨシと相手した。
　A「ヤー！ホンビナ！(笑)」
　彼女がハギョニヒョンの口調を真似して笑っている。
　似てるか似てないか微妙過ぎて、おかしくて正気に戻った。
　
　HONGBIN「なんで？」
　A「ん？」
　HONGBIN「なんで今まで言ってくれなかったの？」
　A「仕事のこと？」
　HONGBIN「うん。僕がアイドルになるって言った時でも言えたよね？」
　A「まだ１本も出演したことないのに…言えない」
　
　HONGBIN「なんか、イヤだ」
　
　
　

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