僕の中の奇跡。１ VIXX

013：転がるバスケットボール。 ページ13

　HONGBIN「で、どこ行こう(笑)」
　A「ハギョンさんの言うとおり人が多いところは、もう(困)」
　HONGBIN「そうだよね・・・朝の散歩の時なんか全然平気だったのにな」
　A「あ・・・」
　彼女は何か思い出したかのように、つぶやいた。
　HONGBIN「どうした？(笑)」
　A「明日、おじいちゃん、おばあちゃんに会えないですね」
　HONGBIN「・・・時間が早いから平気だよ」
　A「そっか(笑)良かった(笑)」
　おじいちゃん、おばあちゃんが言ってた優しい子っていうのはこういうことなん
　だろうな。
　HONGBIN「それにケンが逃げるの追っかけなきゃいけないし(笑)」
　A「あぁ！(怒)」
　HONGBIN「うそうそ(笑)明日２人に会って明後日からは来れないコト伝えなきゃ」
　A「うん(笑)」
　それにしても今からどう過ごそう。
　
　HONGBIN「・・・・・(笑)」
　A「・・・・・(笑)」
　HONGBIN「なんで笑ったの？(笑)」
　A「・・・なんで笑ったんだろ(笑)」
　同じタイミングで笑った僕たちは、顔を見合わせて笑った。
　
　HONGBIN「なんか、困っちゃ / A「あ！危ない！」/ HONGBIN「え？！」
　すぐに背中にドンという衝撃。
　彼女の視線と声で、一瞬身構えていたけど・・・
　驚いてブランコから立ち上がってた彼女を反射的に抱きしめていた。
　A「だ・・・いじょうぶ？」
　右手で彼女の腰辺りを持ったまま、左手で何か当たった背中を触った。
　ポン、ポン、ポン・・・っていう音がだんだん小さくなっていく。
　そのままの姿勢で、頭だけを動かして後ろを見た。

　HONGBIN「バスケットボール・・・？」
　僕の背中とは反対に遠くに転がって行くバスケットボール。
　A「・・・大丈夫ですか？(笑)」
　胸にくっついている彼女は下から見上げて僕の顔を見た。
　可愛い・・・
　HONGBIN「痛い(苦笑)」
　彼女はゆっくり僕の背中に手を伸ばして背中をさすってくれた。
　A「・・・後ろにみなさんいらっしゃいます(笑)」
　HONGBIN「だろね(苦笑)」
　A「あの・・・離れてください」
　HONGBIN「無理(笑)」
　ボールを見た時に、なんとなく理解できた。
　ハギョニヒョン達の仕業だって、おかげで僕はこうやって彼女を抱きしめることが
　出来た。
　
　N「やー、ホンビナ！いつまでそうしてるのー！(照)」

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