46.ズッ友にならせろ ページ46
格別も特別もいらないから。
・
変な声が出た。
「だから、付き合ってやるつってんだろ」
「…え？ほんとに？」
「何回聞き返すんだテメーは！！！！」
キレられた。
轟くんと放課後デートを満喫したので抱き枕を抱えて寮に帰ると、爆豪くんと鉢合わせた。
何故か爆豪くんは轟くんを睨んだ後、私に冒頭のセリフを言ったのだ。
何度か聞き返して理解する。爆豪くんはデート(という名の思い出作り)に付き合ってくれるらしい。
まだ留学が決まったわけでもないのに。
「嘘だ、これ多分爆豪くんじゃない」
変なもの食べたか変な個性かけられたかどちらかだと思って慌てて顔を覗き込む。
だが彼は紛れもない爆豪勝己本人で、物凄い形相でアッパーカットされかけた。避けなかったら死んでいた。
あっぶな。
何はともあれOKをくれたのが嬉しく、うきうきと聞く。
「日曜日でもいい？」
「勝手にしろ」
「朝、部屋まで迎えに行こうか？」
「来たら爆破する」
「じゃあ俺が起こしてやる」
「テメーも駄目だ永遠に寝てろ」
相変わらずである。
「とにかく！10時ここ集合！！遅れたらぶっ殺すからなブス！！！」
「こっちのセリフ！！遅れんなよスロースターター！！！」
「黙れ！！！！！」
そう言い捨ててズカズカと帰って行った爆豪くんの背中を見届けながら、轟くんが「お前ら仲良いのか悪いのかどっちなんだ？」と首を傾げた。
それね、ちょうど今わかんなくなったとこ。
・
(トムとジェリー的なアレを感じる)
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作者名：- | 作成日時：2017年8月15日 6時
