3.そろそろ彼の幼なじみを名乗れる ページ3
ちなみに本当の幼なじみであるあの子のごとく、私もすこぶる嫌われている。
・
「やあ爆豪君」
「話しかけんなブス」
ひどい。
もともと口は悪かったが、中三の後半辺りから彼の口の悪さは急成長していった。反抗期の高度経済成長。
受験期でピリピリしてるのかと思ってたが、未だ治っていないので違ったようだ。
初めの頃の少しばかり気を遣った感じはどこへやら。今では話しかけただけでブスブス言われまくっている。
打ち解けたと言えば良く聞こえるだろうか。それにしたってブスはないだろう、ブスは。君がよく見たらまあまあイケメンだからって。
「……私みたいなブスと隣ばっかりで可哀想！
なんかごめんね、かっちゃん」
「殺すぞテメェ！！！かっちゃん言うなや！！！！」
「怖い」
私の奥義、「煽るだけ煽っといて爆豪くんに引け腰」。ガタンと音を立てて立ち上がった腰パンヤンキーに、慌ててガード。これは強い。さすが雄英生。相手も雄英生。
しかし彼はピタリと止まる。怒鳴られるかと思ったが、存外冷静だった。
「大体なァ、お前は俺に貸し何個も作りまくってんだよ」
「えっと、私が時間割り間違えて教科書忘れまくった日のこと？」
「そんだけじゃねぇわ」
そんだけじゃないことは私自身が一番知っている。
自分で言うのもなんだが私はボケている。耄碌しているわけではなく、先天的なものだ。
時間割りはすぐ間違えるしなんなら宿題やる場所も間違える。おまけに筆箱を机に放置して学校に来てしまうこともある。
つまり、だ。
「なァ？分かるよなぁ？」
「う゛！」
・
(脅されてます、ヒーローの卵に脅されてます私)
4.律儀とみみっちいは違うからな→←2.誰が個性:フラグ回収じゃ
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作者名：- | 作成日時：2017年8月15日 6時
