13.時差デレは可愛くてずるいじゃん ページ13
(何目線？)
・
「っとと、重いなあ」
上鳴くんが滑り込みギリギリセーフで提出してくれたので、重いノートたちを抱えて教室を出た。
もう慣れたものだけどやっぱり重いものは重い。誰か手伝ってくれないかな、と周りを見渡す。
ふらふらと廊下を歩いていると前方に下げパンヤンキー発見。
お。
「爆豪くん」
「あ？」
「まだ何も言ってないのに威嚇やめて欲しい」
すごいいいタイミングで出会うじゃん。運命だね。このタイミングに出くわすのは完全にアレじゃん。(？)
少女漫画ならヒーロー役から声かけてくれる場面だけど、私は新種のヒロイン。よろしくお願いしますと言わんばかりにノートを見せる。
「これ職員室まで運ばなきゃいけないんだ」
「……………」
「手伝ってくれない？」
「………………」
………無視！！
何も言わずに歩き出した彼の背中をしょんぼり見つめる。そしてふつふつと怒りが込み上げる。
やっぱな！手伝うわけねぇだろｸｿｶｽ言われるか無視されるかのどっちかだと思ったよ！
顔だけイケメンが！！くたばれ！！！
内心いかつめの暴言を吐きつつ爆豪くんの横を懲りずに歩く。手伝って欲しい気持ちもあったが、純粋に彼が何処に向かっているのか気になった。
「………チッ」
「えっ舌打ち、っ？」
「しつけぇんだよクソ女」
彼はぼそりと呟いて私の腕からノートを半分以上持って、すたすたと前を歩いていった。
なんだ、優しいじゃん。どういう風の吹き回しなんだ。
ありがとう！と言ったが、それも舌打ちで返された。多分今のは「どういたしまして」の意。
・
(ここ最近見てなかった爆豪くんのデレを垣間見た)
14.修羅場オブ修羅場→←12.こういうのも青春っていうのかな
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作者名：- | 作成日時：2017年8月15日 6時
