6.無愛想はモテないと ページ6
誰が言い出したのかは知らないが、顔が良ければ例外である。
・
盗撮をしようとスマホを向けたそのタイミングで、彼は顔を上げた。 不機嫌そうな目つきの悪い眼と目が合う。
なんなんだ。顬に目がついてると言われないと納得できない速度だったぞ。反射神経がいいとかいう問題じゃない。なんでバレたんだ。
まあ、いいか。
「ほらほら爆豪くん、笑って〜」
「……なんのつもりだクソ女」
放課の時間になったので、授業が終わったばかりで鎮静モードの爆豪くんの写真を撮ることにしたのだ。
メルカリで売ろうと考えている。きっと彼は高値で売れるだろう。
ところがスマホのカメラ機能をつけて彼に向けるだけでキレられた。なんてやつだ。盗撮NGなタイプか。いや、逆にOKな前例はないけど。
「眉間の皺やばい。パグみたいになってる。
かわい……くはない」
「殺すぞ」
この男を見てると、人間は愛想って大事なんだなと改めて思う。
爆豪くんの眉間は常に皺が寄ってて、唯一の笑顔は良からぬこと考えてたりするとき。世に言う悪人面というやつ。
愛想笑いはおろか、彼はほとんど笑わない。一言で言うと非常につまんねー男である。
カシャ
「うーん、無愛想だなぁ」
「撮っとんなや！！隠す気あんのか！！
せめて無音にしろカス！！！！」
「えっそういう問題なの？」
でも無音のカメラアプリ持ってないんだよなぁ、とスクロールして、見覚えのある水色のアイコンを見つける。
おお、これでいいじゃん。よしこれでもう１回。
メシッ
不穏な音がして見ると、スマホの上部分に彼のごつごつした手。
「………そのアプリで撮ったら沈め殺す」
「なんでＳＮ○Wで撮ろうとしてるのバレた？」
・
(次からバレないようにしていきたいです)
7.もうなんか舌打ちくらいじゃ動じないよ→←5.席替えするたびに席替えしたいって思う
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作者名：- | 作成日時：2017年8月15日 6時
