18.ツンデレ、いやキレデレは至高 ページ18
キレ:デレが9:1くらいなのが玉に瑕。
・
「爆豪くん、なんで助けてくれたの？」
授業後、切島くんと並んで歩く彼を追いかけて話しかける。切島くんが「あらまあ」みたいな顔して微笑んでる横で、頭がグルンッとこっちを向いて睨まれた。
「助けてねェよ勝手に助かんな」
「いや、助かったから。ありがと！！！」
「助けてねェつってんだろ！！！」
お礼言ってんのに怒鳴るってどゆこと？？？？
毎度の事ながら彼の理不尽さに呆れつつも、助かったのは事実なので今回は突っ込まないでおく。
「爆豪くんの個性はやっぱ派手だしかっこいいね」
「お前なら、あの半分野郎の氷溶かせただろ」
「使いすぎたら火傷するから」
轟くんの強個性にもキャパシティがあることくらい知っていた。彼も、左の炎も右の氷も使い過ぎると戦いに支障が出ることだろう。
うまく調整してたつもりだったけど、彼の方が容量が多いというのだから私にはなす術無し。
私の個性はポンコツではないが、私のセンスは割とポンコツである。悲しきかな、幼い頃はエンデヴァーに憧れていたものだ。
「ヘマすんじゃねぇ」
「………へ？」
「そこそこ強え個性なンだから鍛えろノロマ」
口は悪いし目を見て話さないし、相変わらずそっけない口調だけど、励まされたような気がして嬉しかった。
世の女性がツンデレは至高と叫ぶ理由が何となく分かった気がする。
・
(ありがとう爆豪くん)
(何がありがとうだ死ね)
(死ね！？)
19.そして私たちは伝説となった→←17.爆発さん太郎(王子)
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作者名：- | 作成日時：2017年8月15日 6時
