いつもの朝 ページ8
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「A朝やで。」
俺の朝はいつも淳太が起こしてくれるところから始まる。
『んぅ、いまなんじ、？』
「おはよ、7時」
『迎えまで1時間以上あるじゃんか…』
淳太の朝ははやい。
俺を起こしに来るのは大体7時くらいだけど、おそらく本人は6時くらいには起きている。その理由は。
「朝ごはんできてるから、顔洗ってきなさいよ」
『…今日のごはん、なに？』
「魚とみそ汁」
そう、朝ごはんを作るため。
基本的に料理は俺が担当なんだけど、
低血圧で、朝が弱い俺はちょっとしんどくて。
何回か作れなかったこともある。
しんどいなら俺がやる、と名乗り出てくれた淳太。
その好意に甘えている自分がいる。
『…やけど、してない？だいじょうぶ？』
「信用ないな、大丈夫やって」
『心配してるの』
まあええで、はよ起きなさい！と布団を捲られ、
腕を引っ張られ、無理矢理起こされる。
『…おはよ、じゅんた』
「ん、おはよ。ほら、顔洗ってきなさい」
『ふぁああ…ねむ』
「また昨日遅くまで起きてたん？」
『そんな遅くないけど、メロディがおりてこんくって』
淳太が作ってくれた朝ごはんを食べながら、他愛のない話をする。
同じグループでも仕事がバラバラな時も多いし、
同じ家に住んでても生活リズムが合わない時もある。
けど、2人とも家にいるときは必ず一緒にご飯を食べる。
これは高校の時からの決め事。
「無理しんときや」
『うん、ありがと。
…ごちそうさまでした！洗い物やるよ』
「ええて。準備まだやろ？俺終わってるし、しておいで」
そういって洗い物までやってくれて、準備終わるタイミングでコーヒーまで出してくれる淳太に、なぜ彼女ができないか謎だ。
「迎えついたって」
『ん、いこ』
これが俺と淳太のいつもの朝。
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作者名：ぽんこつ | 作成日時：2022年1月11日 15時
