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Hamada side
橙「…きたんや」
病院の裏口から入り、病室へ案内されると
部屋の前のベンチに照史の姿。
赤「…Aは？」
橙「処置は終わってる。今寝たとこやねん」
緑「今寝たとこって、どういうこと…？」
さっきまでは目が覚めてた、ということか？
橙「Aは昔から、体調を崩すと、まあなんというか…
精神的に不安定になりやすいねん。それでさっきまでちょっとな」
そういうと照史は立ち上がり、病室のドアを開ける。
先に入ったしげとかみちゃんから息を呑む音が聞こえる。
そのあとに続いて入ると、
そこには淳太の膝の上に向かい合う形で座り、淳太の肩に頭を置いて、
抱きしめるようにして眠るちゃんの姿があった。
腕には点滴が繋がれて、泣いたんやろうなってくらい顔には涙の跡。
淳太はちゃんの背中をリズム良く、子供を寝かせるかのように、
ゆっくりとトントン叩いている。
点滴が繋がれている腕をよく見ると、だいぶ痩せ細っていて、
それすら気づくことができなかった自分が不甲斐なかった。
黄「…軽い栄養失調と、疲労らしいわ」
ちゃんを抱きしめながら、そう告げる淳太。
その淳太の顔にも涙の跡があることから、なにかあったんやろうな。
黄「…ごめん、一緒に住んでるんに気づけへんかった」
紫「いや、淳太のせいちゃうて」
黄「でも俺が1番近くにおったのに…」
そういう淳太は悔しそうに顔を歪ませる。
橙「だれが悪いとかないねん、だれも悪くない」
緑「…照史の言う通りや。今は休ませてあげよ」
赤「…淳太くんと照史くんに任せてええか？俺らはたぶん…何もできひん」
そういうしげは悔しそうで。
紫「着替えとか、いるもんとってこようか？」
黄「んや、大丈夫。点滴終わったら家戻るから」
ありがとう、という淳太。
桃「…なあ、淳太くん」
黄「ん、どうした？」
桃「こいつ戻ってきたら、一発殴ってええ？」
ずっと黙ってた望がなにを言うかと思えば、仰天発言。
おい流星、笑ってる場合ちゃうぞ。
望はおそらく和ませるために言ったわけじゃないと思うけど、
その一言によって、部屋の雰囲気は一変。
暗かった雰囲気も、明るくなってきた。
黄「…ふはッ！おん、殴ったって」
淳太の顔にも笑顔が戻り、空いてる手で望の頭を撫でた。
青「…じゃあ俺はみやちゃんが焦るくらいダンスうまなっとこ」
赤「あひゃひゃ！すぐには無理やで！」
緑「俺髪染めよ！」
紫「何も関係ないやん！」
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作者名：ぽんこつ | 作成日時：2022年1月11日 15時
