付き合ってはない ページ31
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Akito side
2020
橙「おっはー」
今日は全員で収録のため、一つの楽屋に全員で集まる。
『照史くんおはよー』
橙「おはよ、あれ淳太くんは？」
Aも淳太くんも今日はこの収録だけなはず。
いつもなら一緒に来て、一人がけのソファに2人で座ってるのに。
なのに今日はひとりでソファに座っているA。
めずらしいな、と思ってそう声をかけると。
『淳くんは美容院行ってから来るって〜』
と不貞腐れた様子のA。
なるほどね、と1人考える。
Aが淳太くんのことを淳くん呼びするときは大体寂しいとき。
本人がそれに気づいてるかわからないけど、
淳太くんも含めたメンバー全員気づいている。
橙「なに、朝置いてかれたの？」
『置いてかれたって、ペットじゃないんだから…』
そういって呆れたようにいうが、実際は寂しかったんだろう。
ぼそっと小さな声で、『起こしてくれてもいいじゃんね』と
不満をこぼしていた。
橙「じゃあ淳太くんが来るまで俺が遊んであげる〜」
『別に大丈夫で〜す』
橙「生意気だな、このヤロッ！！」
思春期の男の子みたいなことを言うから、
髪の毛がぐしゃぐしゃになるくらい撫で回してやった。
ノーセットだったし、どうせあとでやってもらうんだから
こんくらいええやんな？本人も喜んでるし。
他のやつらもぼちぼち来始めて、
Aともんちが一緒にゲームしていた。
緑「あー、また負けた！悔しいもう一回！！」
『スマブラは対戦数がモノをいいますよ、ふふふ』
緑「絶対勝つ！！」
あまり公表していないが、Aも結構なゲーマーで
この光景は珍しくない。
しかしいつもは「やりすぎ」と止めにくる人間がいるので、
いないことをいいことにずっとやっとんな、こいつら。
橙「あんまりやりすぎると淳太くんに怒られるで」
『しらんもーん』
緑「あれ、喧嘩中なん？」
もんちの質問に対し、べっつにーと答えたAは
やはり朝置いて行かれたことを根にもってるっぽい。
しかしそれだけで、こんな拗ねるか？
困惑した表情でもんちが俺を見るが、
俺もなぜここまでこじれているかはわからず
両手をあげ、首を傾げる。
淳太くん、何したのよ。
橙「A、ドーナッツ食べるか？」
『食べる！』
とりあえず、ご機嫌取っとこ。
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作者名：ぽんこつ | 作成日時：2022年1月11日 15時
