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目を覚ますと見慣れない天井。
あれ、俺確か、淳太くんの車乗って…？
黄「お、起きた？」
声がする方へ顔を向けると、なにやら作業したと思われる淳太くん。
近寄ってきたかと思えば、俺のおでこに手を当て、
黄「ん、熱は下がったみたいやな。
歩けるか？飯食いに行こ」
そういって俺に手を差し出してきた。
『…ごめんなさい』
黄「何が？」
謝ると何のことだと言わんばかりに首を傾げる淳太くん。
『…迷惑、かけて』
淳太くんの表情を見るのが怖くなり、俯いてシーツを強く握る。
体調管理もできないやつに、失望しただろうか。
もうこんなやつと一緒にいたくないと思うだろうか。
…また、捨てられるだろうか。
そう思っていると、頭に淳太くんの手が乗せられ優しく撫でられる。
黄「別に話せとは言わんし、人には言いたくないこともあるやろうし、
無理強いはせんけどさ。
俺には頼ってくれよ、メンバーやろ？」
そういって俺の顔を覗き込んできた。
黄「どんな経緯があって、関西にきたのかは知らん。
Aがどう思ってるのかもわからん。
けどお前が頑張ってきたこと、全部知ってるから。
だからさ、俺の前では強がらんでええねん」
そう言った淳太くんの表情は、すごく優しくて、
今まで堪えてきたものが、どんどん溢れてきた。
『、ッなんで俺なのッ』
黄「うん」
『おれ、ばっか、』
黄「うん」
『父さんも、母さんも、ッいない』
黄「…うん」
『でも、ッジャニーズはいって、ばあちゃんが、喜んだ、から』
黄「うん」
『おれ、がんばった』
黄「うん」
『テレビも、CMも、歌も、ぜーんぶっ！、頑張った！！』
黄「うん、見てた」
『でも、ッデビュー、できんかった、』
黄「うん」
『みんな、バラバラになって、俺だけ、関西、ッ行けって言われて、』
黄「うん」
『関西でも、居づらくて、』
『おれ、ジャニーズやってる意味、わかんないよ…』
黄「じゃあ俺と一緒にいてや」
思わず顔をあげて淳太くんを見る。
『…ッえ、？』
黄「俺と、あと照史と。一緒にデビューしよう」
『ッそんなの』
黄「絶対や。何があっても」
そういって俺の手をギュッと握る。
黄「Aとじゃなきゃ、俺デビューしたないわ」
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作者名：ぽんこつ | 作成日時：2022年1月11日 15時
