【食戟のソーマ】 天才は女神のようでした

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「いやあ那珂氏じゃないっすか！」

「随分とお久しぶりで！
一年間も消息不明と聞いた時はどれほど悲しんだか！」

「また今度うちの従業員の世話やってくれまへん？」

三人同時にマシンガントークを発射したが




私の耳は聖徳太子でもないので聞き取れない



まあ聞こえてきた『一年間消息不明』というのは結構図星な所であり


一年間もつながりがなければそこそこ他の縁も切れ始めるというもの


まあ深いところは切れないが





こういった所で挨拶しておくのが、料理人としての顔も広がる絶好の機会なのだ





様々に投げかけられる言葉に

適当な社交辞令と謙虚な言葉をならべ、彼等の隣に座る



それと同時ににくみちゃんの丼が運ばれてきた







水戸「A5和牛のロティ丼だ！！」

貴女「ほお…綺麗ですわね〜、とっても」

そう言うとにくみちゃんはたいそう嬉しそうに眉を上げた




…確かに綺麗だ


そう『綺麗すぎる』



これは丼ではない。

綺麗に作りすぎて根本的な丼を忘れてしまっている



作る工程から今完成された実物を見てわかった





この子は負ける。






この審査員達はきっと創真のも食べてからやっと気づくのだろう



この子の敗因を






とりあえず出されて食べないのはモットーに反するので

全部食べることにする




…うん、普通に美味しい。


審査員達はたいそうな言葉を掛けている




貴女「…普通においしいですわ。」


と、私も述べておく


観客席からは…
「さすが…天才はちがうな」
「あれを食べても全く動じない！」
「やはり世界一は違うな！」



五月蝿い。


照れ臭くもあるけど


その何もしないで出来ているみたいな言い方は大嫌いだ








私だって色々あってここまで来たのだから。

どうせなら努力の賜物とでも言ってほしいものだ









あー、眠い。


早く創真の食べたいんだけど…





そう思っていると丁度でてきた

凄ーい



隣で何やら虫酸の走る典型的な嫌味が炸裂しているが、私は気にしない




だって創真はそんなことでへこたれたりしないから。


彼は一人の料理人なのだから



貴女「うふふっあー、面白い。」

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