昔の恋をもう一度（濵） (ページ5)

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その嫉妬が顔にも現れていたのか、
花がそっと近づいてきて囁く。

「うちが助けたろか？」

ドヤ顔な花に理解できないでいるうちに、
花が俺にもたれかかってきた。

持っていたグラスの酒が
俺のスーツを大胆に濡らす。

「ちょ、お前何やってんねん」

グラスと花を支えながら、
半分キレつつそう言うと、

花がヘロヘロに酔った風を装って
益々俺にもたれかかる。

「んー、ごめぇん」

「ごめぇんちゃうやろ？
もー、濵田くんビショビショやん！」

俺より先に怒ったのはAちゃん。

俺の体から花を引き剥がすと、
鞄から慌ててハンカチを出し、
俺のスーツを拭いてくれる。

ほんまに、おかんやな笑

「ああ、ええよええよ。
俺のことは気にせんといて？」

「でも…。
濵田くん今日どうやって帰るの？」

今日はここまでマネージャーさんに送ってもらったし、

「え？んー、電車かタクシーやなぁ」

ってことは帰られへんやん笑

ズボンまで濡れてしまっているしな…
と考えていると、Aちゃんが

「なら、送ってくよ！
どうせ花が酔っ払いなると思って車で来たんよ。
それじゃ電車とか乗れんやろ…？」

と言ってくれ、結局送ってもらうことになった。

花は作戦通りらしく、
少しにやりと笑ってみせた。