次男と七男 ページ8
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Takahiro side
桃「たーくん！」
紫「おお、のぞむぅ。どしたん」
日曜日。
今日は珍しくバイトが休みだったので、朝から部屋でゆっくりしていると
七男の望がドアをあけてひょこっと顔を覗かせる。
桃「入ってもええ？」
紫「ちょーっと待ってな？」
俺には一応個人部屋が与えられている。
これは高校生になった特権で、兄ちゃんが気を使って俺の部屋にしてくれた。
でも寝る部屋は客間として作った和室に照史と望と一緒に寝てるから、
完全に俺の趣味部屋になっている。
俺の趣味は釣り。バイト先の影響もあるけど、お客さんや店長から
いらなくなった竿や道具をたくさんもらうため、兄弟たちには
部屋に入る時は許可を得てな？といっている。
片付け忘れて、怪我したら危ないしな。
紫「ええよ、おいで」
桃「んへへ」
優しく呼びかけると、とたとたと小走りで駆け寄ってきて
俺の膝の上に座る望。
望はなぜか知らんけど俺に懐いてくれてる。
兄ちゃんは「崇裕の空気感が好きなんちゃう？」と言うけど、真相はわからん。
紫「んでどうしたん？」
桃「たーくん、きょうおやすみ？」
紫「おやすみやで、だからずっと望とおれるよ！」
桃「やった！んふふ」
そう喜ぶ望は可愛くて、思わず頬が緩む。
5歳でお兄ちゃんやけど、俺らにとっては可愛い弟やもんなぁ。
もちろん他の弟たちもそうやけど。
紫「望、散歩いこうか！あの川まで！」
桃「ほんま！？いくー！！」
すごい喜ぶ望を抱き抱え、リビングへ降りる。
紫「兄ちゃん、散歩行ってくるけどAも連れてこか？」
黄「あー、ええで。望といっておいで。
最近あんま望のことかまえへんかったやろ？」
望いいなぁ！たーくんと散歩いっといで！と望の準備をする兄ちゃん。
黄「ついでに帰りにおやつ買ってきてくれへん？モノは任せるわ」
紫「おん、わかった」
兄ちゃんからおやつ代を預かり、俺も準備する。
『おさんぽ？』
黄「たーくんとのんちゃんがね。行ってらっしゃいしよか？」
Aを抱っこして玄関まで見送ってくれる兄ちゃん。
『いってらっさい！ばいばい！』
桃「いってきます！！」
紫「行ってくるなぁ」
黄「気をつけてな」
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作者名：ぽんこつ | 作成日時：2022年2月10日 23時
