重岡くんとダイキ【赤】 (ページ40)

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Daiki side

ここんとこ半年近く、あいつは今までの比じゃないくらい、

っつか俺史上最大に勉強してて、

Aに会いたい会いたいほんまは触れたいのに触れられへん

勉強やめたら触れられる…あかん！

みたいなループをずっと繰り返してた。

その熱量もあって、主人格はここ最近はずっとあいつやって、

俺があいつの心の隙間に入って入れ替わる、なんてこともできひんかった。

まあそばに鏡を置いてくれることで、

俺は割と鏡の中で自由な時間を過ごせたからいいんやけど。

初詣は俺の上いきやがってそんな…ネックレス、プレゼントしとるしな！

イキっとるわ完全に

ま、…お前に触れたことで俺も若干恩恵受けた部分あったけど。

…ゥッウン！(咳)

それからもあいつ一生懸命勉強してたんよ。

けど、やっぱ無理は良くないよな。

あいつ、無理が祟って熱出して。

まあけど、熱出して受けても受かるレベルまで勉強してたから、俺も気ぃ抜いてたんよ。

それがあかんかった。

当日、昼くらいまで寝たかなーって目が覚めたら試験会場にいるのは、俺。

意識も、身体の感覚も、全部最近の鏡の中生活とは全然違うんやな。マジで

「始め！」

いや。わかるわけない、俺ド文系やし！

宇宙工学は本読んどってかなり興味あるくらいまでは知ってるけど、

そんなん試験全く関係ないやん！

…なーんてつっこんでたらいつのまにか終わってて。

で今日の合格発表は、当たり前に不合格やったってわけ。