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Your side
体育祭を1週間後に控えたある放課後。
先生に手伝いを頼まれ、教室に帰ってきたら、
重岡くんがひとり、ぐっすり眠ってた。
腕を枕にして、
意外とぷくぷくしてる頬が強調されてるのがかわいい。
てかメガネ外してる…!
メガネのあとが鼻の骨辺りに付いててそれもすっごく良い……
写真撮りたいけど…あーダメダメ!
肖像権の侵害です。
とか言われたらきっと永遠に話せなくなっちゃうし!
ブーン
バイブ音が鳴ったのは机の上に置いてある重岡くんの携帯から。
どうやらメール通知が来たみたいで、
ふと目に入ったのは
『…400メートル、速く走るコツのオススメの動画があります…』
そういえばリレーの練習はどうなんだろう?
神山くんは
「完璧やからみんな本番楽しみにしといて」
なんて、ドヤ顔してたけど重岡くんて足速いの?
そう考えてると、重岡くんの腕の下にあるノートが目についた。
『ん?これは、校庭のコースの絵?』
その隣には何やら計算式やら角度やら色々数字が書いてあって、
私には何なのかすぐには分からなかった。
…もしかして、どう曲がったら1番距離が短いとか計算してるの?
頭いい…
けどそれ使うところここじゃない…
『ふふ、…ふふふ』
でも一生懸命、
所々消しゴムで消してヨレてしまったところや、
‘絶対アイツに勝つ。がんばる’
なんてノートの端っこに書かれてる文字を見ると
愛おしいって感情がすごく大きくなっていく。
『重岡くんが頑張ってること、私ちゃんと知ってるからね』
そう呟いて帰ろうと、
隣の席の自分の机の上のものを片付けていると、
「ん……ふぁ…」
ゴソゴソと起き出した重岡くん。
「……!?桐山さん?!」
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作者名:ちい | 作成日時:2017年10月17日 1時