重岡くんとダイキ【赤】 (ページ2)

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そんな彼と同じクラスの私は、

先程まで話していた彼女たちに可哀想、

という目を向けられながら教室へ入った。

更に言うと、桐山という名字のため、

名前順の席が基本の最近、

重岡くんとはずーっとお隣同士なのだ。

席について、真面目に勉強をする重岡くんがいた。

彼は、見れば基本勉強をしている。

多分友達はいない。

ごく稀に話しかけられても、オドオドしちゃって

えと、…その、あ、あの…、

と言うだけで、数分もたない。

“勉強が友達”ってこういう人のことを言うんだろうな。

そう思いつつ、私は携帯を弄る。

しばらくして朝のホームルームが始まったので携帯をしまった。

なんとなく視線を感じて、そちらの方を向けば、

目が合ったのは重岡くんだった。

最近、こんなことがよくある。

最近というか、席が隣同士になる前、新学期が始まってから。

でも目があったらすぐに逸らされてしまう。

…なんだろう？

あっ、もしかして朝ごはんの韓国のりが付いてるとか？！

ポーチから鏡を取り出して見ると、小さな韓国のりが歯の上に付いていた。

うわ…やっぱり……恥ずかしい…

いや。でも今気付けてよかった。

お母さんに朝は韓国のり出さないでって言わなきゃ。

ホームルームが終わって、韓国のりを取るために急いでトイレへと向かった。

「……はぁ」