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“ あの日 ” から何も変わらぬまま


26日がやって来た。


 


 

「おはよう。シゲ」


「おっ、おう」


 


普段とは違う私服に


少しドキッてしたりする。


 


 

だけどそれ以前に、やけにソワソワしてるシゲ。


 

 

「ほな、どこ行こ」


「えっ決めてないの?」


「えっとな、Aと行ける場所やったら、どこでもいいっていうのがあって……」


「うまい言い訳考えたな」


 

ちゃうわ。ってツッコんできて


思わず笑っちゃう。


 


 

「もうどこでもええやん!」


 

急に大声でシゲはそう言い、


わたしの手を引っ張って


歩き出していく。


 


 

「えっちょっ、どこ行くの」


「勘!」




 

もう探検みたい。


 

けど何だか、楽しくて


いつの間にか繋いだ手も離したくないかもって思い始めてきた。


 


新しい恋にいけるんじゃないの、わたし。


 














しかしそれから数時間後


わたしの思ってたことは、あっけなく崩れ去る。


 



 

シゲに連れてこられた(?)大きな公園。


 

花が綺麗で、猛暑のこの時期には有難い噴水もあって


ベンチで休憩してたときのこと。


 


「喉乾かへん?」


「うん、」


「俺、ちょっと買ってくるわ。なにがええ?」


「えっと、お茶……?」


「おっけ。ここで待ってて!すぐ戻るから!」


 


柔らか笑みを残して


たぶん自販機に向かって走っていくシゲ。


 

 

その背中を見送りながら


景色を見回していたら



 


 

……見たくもない二人。


 


「神山くん……有夏ちゃん……」





楽しそうに話す二人は


どこからどう見ても、カップルで、


 


その途端、懐かしい苦しみが戻ってきた。


 


 

みたくない。


みたくない。


 

みたくないのに。


 


 


 

目を離せないでいる。


 


 


 


神山くんの肩に触れる有夏ちゃんも。


有夏ちゃんに笑いかける神山くんも。


 

嫌なほど見ちゃうんだ。

 
 


 


 


「……A?」


 

息切れと共に、片手に二本のペットボトルを持ったシゲ。


 



視線の先をみるなり、


わたしの頬に伝った涙のわけを


察してくれたのか


 


ペットボトルをベンチに置いて

 


 

優しく、けれどタドタドしく


抱きしめてくれた。

 


 




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暖莉_nonri(プロフ) - 阿部氏さん» ありがとうございます(*^_^*) 次回作は淳太くん予定ですので、これからもよろしくお願いします (2016年4月18日 18時) (レス) id: 1e861a5091 (このIDを非表示/違反報告)
阿部氏(プロフ) - 完結おめでとうございます!!次のお話も楽しみにしています!! (2016年4月18日 17時) (レス) id: 5ff2127762 (このIDを非表示/違反報告)
暖莉_nonri(プロフ) - 神倉りか。さん» このあと裏話かその後を書く予定でしたので、完結はもう少し後になると思います(^^) コメントありがとうございます! (2016年4月4日 18時) (レス) id: e29b4f2042 (このIDを非表示/違反報告)
神倉りか。(プロフ) - はじめまして!完結おめでとうございます。神山くんと夢主ちゃんのこれからの恋を見てみたいので、もしよければ続編考えていただけると嬉しいですっ (2016年4月3日 10時) (携帯から) (レス) id: 0d8d72bc5c (このIDを非表示/違反報告)
あやの - 暖莉_nonriさん» はい!頑張って下さい(≧∇≦) (2016年3月27日 21時) (レス) id: af77e259fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暖莉_nonri | 作成日時:2016年3月13日 22時

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