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わたしには、生まれたころからお父さんはいませんでした。
母は女優をしていて、金銭面的にも我が儘のいえない家庭。
でも弟も出来たし、お母さんも優しくて美人で、楽しかった毎日。
「お母さんまた仕事？」
「うん……ごめんねA。今日も千鶴の家に行ってくれる？」
だけどわたしが5歳、6歳のときから
【絶世の美女 吉成清子】
と称されるほどお母さんは綺麗だと言われ、
演技力も評価された。
だから自然とお母さんがいない夜は多くなったし、
会う時間だって少なくなってきた。
アパートだった我が家も、1年後には一戸建てに移り変わっていった。
お母さんがいないときほとんどは、わたしたち兄弟は、
お母さんの親友、向井千鶴ちゃんの家に預けられた。
千鶴ちゃんの家には、同い年のこうちゃんもいて
楽しかったと言っても嘘にはならない。
けど、やっぱりお母さんと一緒にいたかった。
・
「A、ちょっとええ？」
「う、うん」
「あのな、俺好きやねんっ」
告白されるときもあった。
嬉しかったっちゃ嬉しかった。
けどそのときに好きな人はいなくて、
いるとしても、それは完全に母だった。
綺麗でカッコよくて、母の笑顔がわたしの笑顔の源。
小学4年になったばかりの春のある日、
こうちゃんと遊んでいた。
「おもろいテレビやってへんかなぁ」
いつもの日常、
だった。
考えることすら無かった現実が襲いかかってきた。
【続いて芸能ニュースです。人気女優、吉成清子さんが】
「お母さん？」
そのときテレビに映った母は、
マスコミに囲まれていた。
【ーー先日殺害された会社員夏井謙志さんと、殺害前に会っていたことが分かりました】
お母さんがマイクを向けられている画面に切り替えられた。
「こ、これ清子さんなん……」
こうちゃんの驚く声、
震える手、
『吉成さん！夏井さんと事件前会っていたのは本当なんですか？』
『夏井さんとはどういう関係なんですか？』
母を問い詰める鬼たち。
テロップには生放送の文字が出ていた。
『答えて下さいよ！じゃなきゃあなたが殺人犯なんですか？』
……殺人犯？
違う。
お母さんは……。
・
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涙花。(プロフ) - 小瀧廉さん» それ書いたあと読み返していたら自分でもハッとなって、一応濱田先輩が気づかないようにそっと食べてたという設定にしています。笑 (2017年3月3日 1時) (
レス) id: f3e5fdec58 (このIDを非表示/違反報告)
小瀧廉 - 読んでてとても面白いです！あの、8話でごはん食べてるときって女の子マスク外さないんですかw (2017年3月3日 0時) (レス) id: 3746b8f9c3 (このIDを非表示/違反報告)
涙花。(プロフ) - ありがとう！ (2016年12月23日 15時) (レス) id: 387576e4e2 (このIDを非表示/違反報告)
あやたん♪(プロフ) - はぁ…いつ見てもええ小説やなぁ〜…(´∀｀=) �陲舛磴鵑里海箸泙垢泙更イ�になるわ〜♪( ´▽｀) (2016年4月10日 18時) (レス) id: 4b3fc05d7c (このIDを非表示/違反報告)
暖莉_nonri(プロフ) - ※ なんピM ※さん» ありがとうございます！面白くなるよう頑張ります(^^)ゞ (2016年3月28日 16時) (レス) id: e29b4f2042 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涙花。 x他1人 | 作成日時：2016年1月26日 17時
