57.慰め ページ12
スイーツのお店を後にした私たちは団体でゾロゾロと歩いていた。
先頭は崇裕くんや重岡くん。
咲坂先輩たちとこの後何処へ行くか話してる。
私は最初、詩織と並んで歩いてた筈やのに、彼女はいつの間にか神山くんと並んでいた。
だから最後尾を一人で歩いてたけど、気が付いた時には小瀧くんが私の隣りを歩いてて。
目の前にはひかりちゃん。
………と藤井くんの後ろ姿。
「気になる？」
「え？」
不意に小瀧くんに問いかけられて、隣りを歩く彼を見る。
「お店に居たときもやけど、さっきから流星ばっかり見てる」
「そんなことないで？」
「ある」
「ない」
「ある」
「ない」
「ある」
「もう、無いってば！」
ちょっとムキになって言い返せば「ふーん」って納得してない様な返事が返ってきた。
「何で小瀧くんがそんなこと気にするん？」
聞いてしまってから少し後悔する。
だって、小瀧くんがちょっと苦しそうに笑うから。
「何でって………言われても。…何でやろな」
何かを誤魔化す様な言い方が気になったけど、これ以上話題を掘り下げない方が良い気がした。
「そっか…じゃあいいや」
私と小瀧くんとの間に沈黙が流れる。
気まずい空気が流れる中、前方を眺めて歩く。
と、突然手を繋いだ2人が目に飛び込んで来てズキッと胸が痛んだ。
(あぁもう、何でかな………)
「ごめん小瀧くん、そんなことあるかも知れへん…………」
「ん。そっか………」
素っ気ない返事だった。
それでも慰めるように私の肩をリズムよくポンポンと叩いてくれて。
さっき言い合いしてた時より小さい声で伝えたのに、彼はちゃんと聞いてくれてた。
回された手の温もりとリズムと程よい言葉の距離感が心地よくて落ち着く。
私は暫く小瀧くんに甘えながら皆の後を追いかけた。
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みのり(プロフ) - ★さん» 【2】の方も修正完了しました。本当にありがとうございました！ (2018年3月12日 7時) (
レス) id: d43be443f3 (このIDを非表示/違反報告)
★ - 53【振り返えった。】→「え」いらない、 57【叩い手くれて。】→叩いてくれて だと思います。パート1→7ヶ所間違い指摘したので直してもらえたら嬉しいです (2018年3月11日 23時) (レス) id: 9eec283ac6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みのり | 作成日時：2017年4月9日 16時
