100% You Love Me.【黄】

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「Aさん？、さっきから元気ないっすよ？」


　


ビーチに出て、遊びはじめる同僚もいるなか


わたしは砂浜に座っていた。


一応、水着だけ。



でもなんとなく動きたくない。

というか、なんか怠い。


　

「はああ…。 めちゃくちゃ元気…」


「ため息ついとるやん」


「…だってさぁ」


「……てか先輩って、意外にスタイルええんすね」


「は？」


「水着、よう似合ってます」


「……まあ、ありがとう…」





視線を少しずらすと


バーベキューの準備をしている淳太。



「あ、佐々木ちゃん、代わるで」


「ありがとうございます！先輩！」


なんか聞いてるだけでもムカつく。


　



…あれ、

これって


…


いやいや、


違う…





「…ねえ、重岡？」


「ん？」


「嫉妬…ってしたことある？」


　

砂になにか書いている重岡。


　

「あるで」


「どんな感じなの？」


「えー…、なんか…相手も誰も悪いことしてへんのにムカついたり、自分だけ見てほしくなったり？」


……



ああ

これって


やっぱり


　


「嫉妬したん？」


　


…きっと、


　

「……多分…そう」


　


　

わたし、淳太といたいのかな…。




「まぁ会社での淳太は、真面目やからなぁ。先輩のこと構っとる暇ないんやろ」


「…」


分かってることを言うな。


　

「んー、でもまぁ…ええ方法ありますけど？」



ニヤニヤしながら、こっちを向いて

重岡は

　

「えっ、なになに、しげ？」


　

わたしにキスをした


　

…


フリをした。


　


「ふは、真っ赤やん」


「は、なにすんの！」


「これできっと構ってくれるんちゃう？」


「はああ？」




どういうことだよ！

　


「あ、ほらほら」


「？」




子供みたいに笑って、


わたしを置いて、海に走っていった


重岡の代わりに


　

…彼奴が来た。


　


　

「…ちょっとええ？」


「…」




心なしか、笑顔が冷たかった。


　


　

・

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