検索窓
今日:8 hit、昨日:16 hit、合計:103,704 hit

*023 ページ24

そうしてようやく涙が止まったのは


20分後。


 


泣きすぎて過呼吸になりかけたわたしに水をくれたり、


ハンカチ貸してくれたり。


 

ありがとう


 

言わなきゃなのに


なんで言えないんだろ。


 


「もう今日は家帰るか?」



泣き止んだ様子をみて、淳太はエンジンをかけた。


 


「そうする…」




真っ赤な目が鏡に映る。


 

昔お母さんに叱られて、泣いたときみたい。


 

28歳が子供みたいになるって。


 


めちゃくちゃ恥ずかしすぎるじゃん。


 


 

ふぅ…と淳太にも聞こえないため息をつくと


外の景色が何故か鮮やかに見えた。


 



通りすぎゆくビル。


 

道端に落ちているゴミ。


 


鮮やかっていっていいのかわからないけど


でもいまはこの景色が好きだ。


 


いつか淳太も通り過ぎてゆくんのかな、


わたしと一緒にいてくれる時間は


もうきっと短い。


 

このままじゃ



駄目なんだ。


 


 


 

「ラジオでも聞こか」


 


 

でも


 

「うん…」





ラジオから聞こえる恋愛の歌みたいに


好きだなんて


言う勇気はやっぱりないよ。


 


 

*024→←*022



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (236 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
531人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

涙花。(プロフ) - みずきちさん» ありがとうございます!長引かせてしまいすみませんでした!本当にお付き合いいただき感謝しています。何度ものコメント本当に嬉しいです!ドキドキ、してもらえればとても喜びます! (2016年12月26日 16時) (レス) id: 387576e4e2 (このIDを非表示/違反報告)
みずきち(プロフ) - 完結おめでとうございます!お疲れ様でした(*^^*)素敵なお話でした!何度も読んで、ドキドキしたいと思います(*^^*)笑 (2016年12月26日 9時) (レス) id: e0d35a794c (このIDを非表示/違反報告)
涙花。(プロフ) - みずきちさん» わわ、ありがとうございます!もうすぐ完結ですので残りもドキドキさせられるよう顔晴ります! (2016年12月25日 19時) (レス) id: 387576e4e2 (このIDを非表示/違反報告)
みずきち(プロフ) - 更新分読みましたー!!!やばいですううう(>_<)ドキドキしまくりです(>_<)!!! (2016年12月25日 10時) (レス) id: e0d35a794c (このIDを非表示/違反報告)
涙花。(プロフ) - みずきちさん» はじめまして。コメントありがとうございます!レス遅くなりすみません。とても嬉しいです!また更新再開致しましたのでどうかもう少しお付き合いください! (2016年12月23日 15時) (レス) id: 387576e4e2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:涙花。 | 作成日時:2016年5月26日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。