100% You Love Me.【黄】

＊022 ページ23

「な、A」


「…んー…？」





水着の件で、何故か自信喪失をしてしまったわたしは


ただいま放心状態。


　


好き好き好き。


そんな言葉が脳内に溢れ出していて。


　


「お昼なににしよっか」


淳太を直視できません。


　

「A？」


「何処でもいい」

　


あぁなんでわたしってこうも可愛くないんだろう。



好きなら、好きなりに頑張らなきゃなのに


カッコいい淳太が嫌で嫌でしょうがない。


意味わかんない。


　


「あーもう淳太のあほっ」


「…は？」


　

急な発言に、笑い戸惑う淳太。


　

うわ、最悪。


なにいってんの。わたし。


　


「さっきからおかしいでA」



立ち止まり、


わたしの荷物を持っていない手で、


わたしの肩を掴む。


優しく淳太の方を向かせられるから、


むしろ抵抗出来なくて


でも顔を見れなくて、


淳太の靴を見つめる。


　


そんな自分が悔しくて


勝手に怒ってる自分が虚しくて、


　


「えっ、…」


　


その惨めな想いが涙となってしまった。


　


「ご、ごめん…何か嫌なことしてもうたかな…？」


「…っ」


　


なんで出てくんの、涙。


バカなのはわたしじゃん。


あほなのは、わたしじゃん。


　


　

最低….










・






「とりあえず落ち着こ？」


　

なんて言われて、車に戻った。


　

わざわざ人目のつかない場所に連れてきてくれた

お礼ぐらい言わなきゃなのに。


　


なにも言えなくて


ただ困らすだけ。


　


そんな自分に腹がたち、また泣いちゃって


あぁエンドレス。


　

わたしってこんなに泣き虫だったっけ。


　


　

「…」


　

ポンポン


淳太は大きな手で、頭を撫でてくれる。


　

そのリズムが心地よくて。



なにも話さないでくれるから、


その気遣いにも嬉しくなって。


　


結局涙は止まらない。


　


　


・

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