Night out

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流星side



「んー、俺からふたりへのクリスマスプレゼント？」


「なんで疑問形やねん笑」



望は笑って、「ありがと。貰うわ。」と
それを受け取った。






絶対に、上手くいくと思っていた。








のに、ふたりの関係は
変わらなかった。

ゴールドのネックレスは、望だけがしていて
瑠花は相変わらず望に冷たい。



そんな中、前々からしてみたいと思っていた
ニューヨークへの留学が決まって。

もっと驚いたのは、



瑠花が「流星についていく」と言ったこと。





望のことは？離れ離れやで？
いろいろ説得しても、「行きたい」の一点張り。
で、あいつはほんまにあっちの大学に合格して
一緒に行かざるを得なくなった。





だけど俺には、まだまだ問題が残っていた。
瑠花や望だけでなく、君とも離れ離れになってしまうということが






どれだけ苦痛やったか。







嫌やった。
それはもう、留学を白紙に戻したいほど。

でも、決まってしまったこと。





だから、考えた。



いっそのこと、嫌われてしまえばいい。

酷いことを言って、最悪の別れにしたらいい。







最初からお遊びやったんやでって。


"お子ちゃま"なお前を弄んでいただけなんやでって。







最後のキス。

俺にとってはお別れのキスやった。





「別れよう、A。」


「お子ちゃまの相手も結構楽しかったで。」




そんな目で、俺を見つめるな。
そんな、うるうるな目で。


"嘘や"って、"どっきりに決まってるやろ"って
言いたくなるやんか。




俺と同じ大学、通うねんな？
「りゅーくんと毎日一緒にお昼食べるんだ」って
受験勉強、頑張ってたもんな。



わかってる。
君はもうとっくに、大人の女性になってるってこと。
小さい子みたいに、"やだよ、りゅーくん。別れたくない。"なんてぐずらないこと。



わかってる。
俺が、もうちょっと大人であれば
君を不安にさせないほど、余裕のある男であれば
"必ず帰ってくるから。それまで待ってろ。"と
自信持って言えるくらい、男前であれば



君を、幸せにできたこと。






せやから、ごめん。




脳裏に焼き付けた君の残像に
これからも恋をすることくらいはさせてほしい。






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