Night out

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月曜日、サークルに行くのが憂鬱だった。


「この間、どうしてん。
急に抜けて、寂しかったんやで、俺。」



OBもどきのくせに、サークルにくる彼。
どうせ、他の子たちからチヤホヤされに来てるんでしょ。
言いたくても、なかなか言えないのは

それなりに私にも未練が残っているからか。



『用事、あったの』


「あほ」


『あほで結構』



適当に返事をしながら、帰る支度をする。
「帰るん？」という彼の問いかけには
返事をしなかった。




『あたし、今日帰るわー』


「おー、ばいばーい」




友と緩い挨拶を交わし、校門へと向かう。







その手を、急に掴まれて、引っ張られて。

彼は、いつだって強引。





『なによ』


「やっぱ怒ってる」


『怒ってない、というか面倒くさいだけ』



「ふーん」って、面倒くさいと言われたにも関わらず、彼は余裕そう。

怒ってないならいっか、ぐらいにしか考えてないんだ。

彼は、そういう人。





「寂しかった？俺いない間」


『んーん、別に』


「えー、俺は寂しかったで」





仮にでも、元カノに。

"寂しかった"なんて言うか。



そんなこと言われてしまえば、"私もだよ"と言いたくなる。
だから全てを、彼のせいにする。



『だってりゅーくん、急に行っちゃうから、』






『「あ、」』






「りゅーくんって、呼ばないんちゃうかったん」


『ね、ごめん』


「嫌や、りゅーくんがええわ」





いつだって私は、初めてのことだらけで

なのに、彼には余裕があって




最初から、価値観とか
いろいろ違ったんだと


この2年間で気がつけたから。







『ごめん、もう呼ばない。』





"呼べない"じゃなくて"呼ばない"




そう、言い切れるぐらいには
私も大人になれたんじゃないかなと思う。

あなたも、そう思うでしょう。




「なんか、変わったな」



うん、そうでしょ。









「今のA、めっちゃ好きや」








これはさすがに、想定外。






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