小瀧くんの専属××

Secret25 ページ25

綾乃side






綾「てっきり、気づいてるのかと思ってた。」




楽屋を出て、休憩室に流星と二人きり。



不機嫌顔の彼に言う。




流「何がやねん。

散々期待させといて、望とか…綾「のんちゃんとA。」



流星を遮って言う。


きっと、勘違いしてるから。





流「…は？」



綾「付き合ってるのは、その二人。」





やっぱり、驚いてる。





流「……っえ！？

やって、そんな素振りなかったやん！」




綾「隠してたんだよ、ずっと。

それに、のんちゃんと私は、

お互いの恋愛が上手くいってないから、相談し合ってたの。」




流「……俺、望のこと傷つけた。」




綾「うん。」




流「Aさんのことも。」




綾「そうだね。」




流「望、しげの気持ち知ってるやん。

もしかしたら………」




うん、そうだね。



流星の言いたいこと、わかるよ。



綾「とりあえず、明日の二人の様子次第だね。」





のんちゃんもAも優しいから。




のんちゃんは

しげの気持ちを踏みにじってると思って

距離を置こうとするだろうし



Aも、それに従うだろうね。









.









.









Aの前は、私がのんちゃんの専属だった。



Jr.の頃から。




彼は、容姿はもちろん完璧だけど


性格も、とっても良くて


運動も出来るし、歌も上手


勉強も、忙しいのに成績は申し分なし。





そんな彼に日々、惹かれていった。





彼より年上で、髪型はほんのり茶色のロング。


それに、

"綾乃さんて、綺麗っていうより可愛い系やんな"

って、ふと彼に言われたこともある。




雑誌に載っていた、

彼のタイプについての特集を見た時

もう、確信してしまって。




だって、とっても仲が良かったから、私たち。









けど、彼がちょうど高校を卒業した頃。



彼女が出来た、って噂が出た。

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