小瀧くんの専属××

Secret30 ページ30

望side




そん時は流石に、彼女どころやなくて。


まぁ、俺ら、いろいろあったやんか。



カウコンから卒業式までに
彼女と交わした連絡は、こんだけ。




Aなんか、ジャニーズとかよくわかんないけど、応援だけはしてるから。



n.n.nありがと。絶対、社長説得するからさ、ちょっとだけ待っててな









.







ようやくデビューの件も落ち着いて
迎えた卒業式。



望、のんちゃん、小瀧先輩…って、

みんな俺のところに来るのに。




ここでもやっぱり彼女だけ、

遠ーーーくから俺のこと見つめてた。




夜8時に校門前来て、と

たったそれだけ、みんなにバレないように
彼女に連絡。







夜8時、ちゃんと、彼女は来てくれた。



『デビューおめでと。なんか、遠くなっちゃうね』


そう、悲しげに彼女は言うから、


望「寂しい？」


と、意地悪して聞いてみた。



最後くらい言ったろ、と思って。



これでダメやったら、
ほんまに諦めようと考えてたから。








『いや、全然。』






…え？これ、


「寂しいよ」

「じゃあ、俺の彼女になればええやん」


って展開やんな？


あ、これはもう無理や。







ってなった時


『これからも、ちょくちょく小瀧くんに
会えると思ってたのって、私だけ？笑

わー、恥ずかしっ！笑』



って。俺の大好きな笑顔で言うから。



望「一年間フリ続けてきたくせに、よー言うわ笑」



デコピン1つしたった。




痛いよ、と怒る彼女にキスをしても、

別に拒まれへんかったから

勝手に、付き合えるんやな、って解釈して

めでたく、今まで続いている。









.







…うん、つまりな。





好き、なんて

言われてないねん。






彼女から、何か俺にしてくれたこともないし。



強いて言えば、合鍵くれたことくらいやな。



それもさ、俺が家の前で待っているのが
あまりにも可哀想でくれた、とか。



ん…考えれば考えるほど、

彼女のことがよくわからなくなってくる。




とりあえず、明日家行って

話し合えばいいやんな。






って、俺、誰に何を語ってんねやろ笑

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