夏恋－ナツコイ－ (ページ6)

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「なあたこ焼き食べようや～」

ふと前を歩く重岡先輩が振り返りそう提案すれば

「ええな～」

「たこ焼き食べたいです先輩！」

って私以外の 2人がすぐに賛成してふらっと屋台に立ち寄る。

『いらっしゃい！お兄さん達青春やなあ！』

聞き覚えのある声にパッと顔を上げれば

『ってえええ Aやんか！久々やなあ！』

人懐っこい笑顔に食い気味に話す大きな声は明らかに

「あっくん、久しぶり！」

私のだいすきな幼馴染みのあっくんだった。

重岡先輩が注文したのか既にあっくんの手にはたこ焼きの入った器が乗っかってて、お金払わなきゃって出した財布は神山先輩によって阻止された。

「先輩、悪いですよ」

「ええの、ここは男に払わせてや」

もうすでに払い終わりみのりからありがとうございますって感謝されて満更でもない様子の重岡先輩をちらっと横目に見てそう言われれば

「ありがとうございます」

そう言うしか無いみたいで、

『もう！ええなあ！青春やないか！祭り楽しんでってな～』

少し拗ねたかと思えばすぐにキラキラと輝く笑顔で手を振るあっくんにまた心がキュンと揺れた。