漂流 (黄) (ページ30)

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『話したい事があるんだけど、近々会えないかな？』

と送ると、
『ええで。いつものお店でいい？』

と返ってくる。
いつもなら楽しいはずのじゅんちゃんとのやり取りだけど、少し緊張してしまう自分がいる。
…何緊張してるの、私。
もし彼にその気が無かったとしたら、また友達に戻るだけ、じゃない。

むしろ、そっちの可能性の方が高いかもしれない。
期待はしない方がいいって、何度も自分に言い聞かせた。

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約束してた日になった。

いつも会っているお店で、いつも使ってる個室に通される。

じゅんちゃんは既に来ていて、
「よっ」
と、片手を上げて軽くあいさつされる。
「…よっ、」
と、こっちも軽く返して。
じゅんちゃんに、「なに緊張しとんねん」と笑われた。

「…で、話ってなんや？」

…言わなきゃ。

私は、じゅんちゃんと別れてからも、じゅんちゃんのことが忘れられなかったこと、じゅんちゃんがまだストラップを付けててくれてたから、少し期待していたこと、

…出来れば、無理かもしれないけど。

「…また、恋人同士に戻りたい」

と、話した。