うぇすとの女の子は姉さん。９【LAST】

声を聞かせて ページ25

桐山side





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瀬良さんから全部話を聞いてから何時間経ったんやろう




あれから俺たちはなんにも喋らず、ただただAが帰ってくるのを待っていた






そんとき、俺ずっと考えてしまってん




もし、このまま会えへんかったらどうなるんやろうって。


ほんまはこんなマイナスなこと考えたらあかんのに…何故か会えへんってなった先のことしか考えられへんくて……






もし、このまま会えへんかったら、



俺はきっと、人生の中でいっちばん後悔すると思う





だって、まだAに何もしてあげられてへんねんもん。



今まで俺はAに何をしてあげられた？


俺がAをあらゆる方法で助けてきた、支えてきたって思ってても

ほんまにそれがAのためにしてあげられた最もいい方法だったのか。




傍にずっとおる。

そう言ったけど、ほんまに俺はあいつの傍にずっとおれてたんかな？とか。

今になってめちゃめちゃ不安になって、頭がおかしくなりそうだった





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と、そんなことを思っていたら





ガチャっとドアが開く音が聞こえた





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ﾏﾈｰｼﾞｬｰ「…先生！……はるは、？無事ですか？」





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怖かった。このあとなんて言うのか。




助かりましたよって、お願いやから。お願いやから言って




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先生「無事、手術が成功いたしました。春崎さんのバイタルは安定しています」





桐山「…はぁー…っ、よかった、っ」





藤井「よかったぁー……っ、」





ﾏﾈｰｼﾞｬｰ「……ありがとうございます、先生」





全員「ありがとうございます」





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そして、Aの病室に案内され


そこには安心した様子の御家族がおった




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春崎母「……みんな、ごめんなぁ。こんな、心配かけてしまって…」





春崎父「…ごめんなぁほんま。人に迷惑かけるのだけはやめろよって…あれだけ言うたのに」





重岡「……迷惑じゃ、ないですよ。はるは…Aさんは1度も人に迷惑なんかかけたことのない、ええ人です」





中間「……ほんまにその通りです。無事でよかったですほんまに」





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そう、この子は迷惑なんか1度もかけたことはない


自分では迷惑かけたって思ってるんやろうけど……考えすぎやでA




ただただ、ほんまにええ子。優しい子なんや






なぁA。お前の声が聞きたいよ







ゆっくりでもええからさ、目を開けていつかAの声を聞かせてな

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